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2010/07/08

ヴェーラおばあちゃんのレシピは国宝級

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同じ建物に住むVERAヴェーラおばあちゃんは1922年ローマ生まれ。
本当の誕生日は1月31日だけれど、この日の聖人が借金の神様という
ことで、戸籍上でも無理やり1月30日に生まれたことにされたそう。

90歳近いおばあちゃんは、家族もなく1人暮らし。
毎日の話相手はテレビの横の壁に貼ってある、キリスト様やピオ神父
故ローマ法王、亡くなった両親などの天国の人々。
食卓のテーブルの上にもベットの枕もとにもところ狭しとぺたぺたと貼り付け
てあります。
本人は真剣でも聞いてるだけで笑えてくる俗語連発の豪快なローマ方言
(耳が遠いので大声)で口達者も足腰は弱り、家の中を歩くのもやっと。
10日に一度の食料買出しは、近所の青空市場にたどりついて戻ってこれる
かどうかもさだかではない重労働。

そんなおばあちゃんはローマでも最も古い下町テスタッチョ地区の老舗トラット
リアで50年以上もキッチンで働いたという、泣く子も黙る筋金入り料理人。
手打ちパスタからトリッパの煮込みまで、さらに今ではもう忘れ去られたような
昔のローマ料理も、目をつぶってでも作れるという人間国宝みたいな人です。

食料買出しの荷物持ちのお手伝いをしたある日のこと。
昔ながらの「POLPETTA ALLA ROMANA」ローマ風ハンバーグのレシピを教えて
くれました。
生肉のミンチではなく、茹でた肉のミンチを練ってつくるところが独特です。

POLPETTA ALLA ROMANA
材料:
A 
牛肉
鶏胸肉
にんじん
セロリ
たまねぎ

モルタデッラハム
パン(ローマのパンロゼッタが好ましい)
たまご
パルミッジャーノ
オイル
パン粉

作りかた:
1 深鍋にAの材料をぶつ切りにして塩を入れたっぷりの水でコトコト
数時間茹でる。(ボッリートを作る要領)
2 茹でた牛、鶏、にんじんをモルタデッラと水に浸してやわらかくなった
パンと一緒にミンチ状にする。
3 たまご、すりおろしたパルミッジャーノ、オイル(オリーブでもサラダ油
でも可)塩をいれ丹念に練る。
4 ハンバーグのように平たい形をつくりまわりにパン粉をつけてできあがり。

*フライパンで焼くだけでよし、またはトマトソース煮込みも。

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たねができあがったところで「味見しな」というので生のまま食べてみました。
「おいしー!!!」と叫んだその味は、子供のころに食べたコンビーフ、もしく
はパリで味わったパテの味に似ていました。
調理しなくともこのままでもすでにおいしいハンバーグ!
「これがローマのハンバーグかー」と感激。それにしてもどこのトラットリアでも
みかけたことのないこの料理。今はなくなった昔のローマレシピなんですね。

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「早く死にたいよー。」「キリストさんよお迎えに来てくれよお!」が口癖
のおばあちゃんも、この時ばかりは「アタシのエプロン姿を見せてやるよ!」
と寿司職人がねじり鉢巻をつけるごとくエプロンを腰に巻いて「アタシがこんな
においしい肉団子を作れることがバレたら、日本に誘拐されちまうよ。」
とか冗談を飛ばしながらイキイキしていました。またおばあちゃんの手の早さ。
どこにこんなエネルギーが?!と思うほど素早い動きをしていました。

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このハンバーグはフライパンでシンプルに焼いてみましたがそれはそれは
極上の味でハクション大魔王みたいにパクパク食べてしまいました。
翌日「ポルペッタおいしくできたよ」とおばあちゃんのアパートに報告に訪れた
ら、今までみたことのない笑顔を見せてくれ、そのあと急に真剣な顔になった
かと思うと一言。
「日本人にゃ内緒だよ」。

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