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2010年11月

2010/11/29

『LA TRADIZIONE ラ・トラディツィオーネ』の細麺名人

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ローマはCIPRO地区にある、高級こだわり食材、特にチーズは
市内最高の品揃えを誇る『ラ・トラディツィオーネ』へ行った時のこと。
このお店ではハム、サラミ、パン、高級惣菜以外にも、このお店の
オリジナルの手打ちパスタも販売しています。
チーズをいろいろ物色していると、お店のカウンター内でなにやら素早い
動きをしている店員さんの姿。

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うすーくうすーく伸ばしたパスタを細く細く切っていきます。
これはもしや!そうです、タリオリーニをつくっているのでした。
この人の手の早さと全く同じ幅にカットしていく正確さ。
まさに蕎麦職人のそれと同じです。

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卵がたっぷりはいっていそうな輝く黄色い麺。
思わず「それください!」と叫んだのですが、これは前日からの完全予約制。
カウンターの前には予約をしていたおばさんがカットし終わるのをうれしそうに

待機していました。「ラグーソースで絡めるつもり」と笑顔で自慢。くやしぃー!

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ゲームセンターのボールつかみみたいなケースの中にはニョッキから
オレッキエッテ、トロフィエ、ラヴィオリなど多彩な手打ちパスタが。
ボタンを押すと自動的にこの透明のカプセルが上に開くしかけになって
います。
プレゼンテーションもさすがトラディツィオーネ。
でもやっぱりあのタリオリーニがよかったなー。

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LA TRADIZONE

Via Cipro 8/e, 00136 Roma
Tel +39 0639720349
www.latradzione.it

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2010/11/25

リコッタチーズのふるさとサビーナ村

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サビーナのオリーブオイル生産者のおじさんがお昼の帰りに寄り道
してくれたのが近くのチーズ工房。そう、サビーナはオリーブオイル

の名産地とともにチーズのそれでもあるのです。

オリーブ生産者のおじさんの敷地は全て無農薬なので、近所の
羊飼いのおじさんがここで羊たちを牧草しているのです。
メエメエーと寄ってきたのは数時間前に生まれたばかりという羊の赤
ちゃん。まだへそのうが!
お母さんのお乳を一生懸命吸う子羊の姿。なんという癒の光景!
今後羊の肉を食べるのはやめようと心に誓い。

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自宅の一角を改装した小さな工房では、おいしい草を食べた羊の
ミルクを搾って新鮮なチーズを生産しています。できたての豆腐の

ような甘いリコッタチーズやペコリーノロマーノをまたまた試食。

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羊の群れを統制する働きもののワンコ。
ちぎれるくらいにしっぽをふって、うれしそうに本日のご褒美を
「ほらほら!」と見せびらかせに来てくれました。

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2010/11/23

オリーブ収穫2010&『LA PINETA ラ・ピネータ』

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ローマから車を北に走らせ1時間。
今年もサビーナにある無農薬栽培の某オリーブオイル生産者を訪問。
昨年以上の豊作となった今年のオリーブ。
前回訪問した時はまだ3月で、ちょうどそら豆の苗が紫の花を咲かせた
ところで、肥やしとして土に植え込んでいるところでした。
その自然の肥やしをたっぷりふくんだフカフカの土に、今度は大きな網
がひかれ、色とりどりのオリーブの実が。
雨が降れば収穫ができないので晴天の日にはできるかぎりの人手を
集め手際よく収穫していきます。

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農家の人たちはこのナイロンの網はオリーブオイルの品質をあげた画期的
な発明で、網ができる前は地面に一旦落ちた実を拾っていたので土が実に
入り込み、オイルも土臭い味がしていたそうです。
網ができたことによって、実は土に一度も触れずにオイルになることができる
のです。

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このメーカーではオイルのフレッシュさを大切にしているので収穫から
8時間という超短時間で搾油します。

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左が今年のオイル、右が昨年のもの。同じ木、同じ作りかたをしても
これだけ色が違うのです。本当にその年の気候がそのまま反映されて
自然のままに作られていることがわかります。
今年のものは青リンゴやナッツのほのかな香りがあり、喉越しはピリッ
と辛くクロロフィルの青さを感じました。

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農園を訪問したあと、生産者の方たちと近所のトラットリア『LA PINETA』へ。
みんな早朝からよく働いておなかがぺこぺこです。

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サビーナ地方はペコリーノチーズの名産地でもあり、新鮮な作りたて
のチーズが前菜に。ここのリコッタはちょうど作りたての豆腐のような
まろやかさと甘さがあるのです。

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出ました、ポレンタ。豚肉とソーセージを煮込んだトマトソースで。

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「できるだけ少なめに!」と5回くらいお願いしたのにこの量。
でもポレンタはとろとろでやわらかく、煮込んだ豚肉とするっと
おなかに入っていきました。

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このトラットリアの名物は炭焼き。
お店の一角でおじさんがどんどん肉を切っては焼いていきます。

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豚のロースト、搾油したばかりのオリーブオイルをたっぷりかけて
いただきました。

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牛のロースト、肉の味がしっかりあるので塩とオリーブオイルだけで
充分おいしい。

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ソーセージも炭焼きにかぎりますね。この香ばしさ。
赤ワインがすすみます。

ボリュームたっぷりのランチの後、「よっしがんばるぞー!」と言って農家の
おじさんたちはみんなまたオリーブ園に戻っていきました。

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2010/11/20

『地中海式ダイエット』がユネスコ世界無形文化遺産に

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11月18日「地中海式ダイエット」がユネスコの世界無形文化遺産に認定された
というニュース。
ピエモンテ州のバルバレスコ村のブドウ畑の丘やカンパーニャ州アッヴェリーノ
地域の栗林などがユネスコ世界自然遺産の候補にあがり、今か今かとその
発表が待たれていたところ、突然誰も予想していなかった「地中海の食事習慣」
が無形文化遺産に認定という吉報。自然遺産の候補地の人たちは拍子抜け
したかもしれませんが、これもイタリア人が誇る国の財産。

では今脚光を浴びている「地中海式ダイエット」とはなんでしょうか?

これはやせるためのダイエット方法ではありません。
わずらわしいネーミングですが、もともとの語源がギリシャ語の”生活方法”から
きているように「地中海式の食事習慣」というものです。それは食事の取り方に
よって健康的な生活を送る伝統的な生活習慣であり、今でもイタリア料理の基本
となっています。

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「地中海式ダイエット」は上記のピラミッドの図式に示すことができます。
一番下の段から最上段まで全9段のカテゴリーで構成されていて、毎日
(DAILY)、週に数回(WEEKLY)、月に数回(MONTHLY)食べるべき
食品が一目でわかるようになっています。ワインも適量飲むことが薦め
られているのはうれしいですね。
そしてそのピラミッドのルールというのはこの5項目からなっています。

1.旬の野菜や果物、穀物を豊富に摂る。
2.主たる脂肪源としてバターでなく日常的にオリーブオイルを使う。
チーズやヨーグルトも毎日摂取するが少量。
3.魚介類を習慣的に摂取する。
4.肉の摂取は少量。
5.食事中に適量のワインを飲む。

イタリアを含む地中海地方は昔は決して豊かな地ではなかったのです
がその貧しさゆえに肉などを食べる機会が少なく、野菜を中心とした質素
な食事が、心臓病やガンの発生を予防し、アメリカやほかのヨーロッパ
諸国の中でも平均寿命がずば抜けて高いことが証明されています。
これは「地中海式ダイエット」の生みの親でもあるアメリカのキーズ博士に
よって1960年ごろに発表されました。博士本人も100歳まで生き延びて
(1904-2004)まさに自らの体を持ってその研究の成果を証明しています。

日本にいてイタリア料理というと「スパゲッティー」や「ピザ」などがすぐに
思い浮かべられますが、こちらに来てその野菜料理の豊富さには驚かされる
ものがあります。いまだ始めて見る野菜料理にたびたび出会います。
まずは野菜そのもののバラエティーの豊富さ。そしてその野菜を使った料理の
レパートリーの多様さ。それが地方ごとに変わるのですからそのレシピは星の数
ほどにも。
ローマの朝市に行くと、いつも野菜の迫力に圧倒されます。1つ1つの野菜が
今にも歩き出しそうなほどモリモリしています。朝鮮人参や滋養強壮剤なんか
なくとも、どこの地方にもある朝市に並んでいる野菜を食べるだけで元気が
わいてくる感じです。肉厚で色も味も濃い。山盛りになった採れたての野菜の
生命力を見ると、この国の地面ってすごいな、そりゃ人間も健康になるわな、長生
きするわな、と思うのです。

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2010/11/17

ローマでのお茶&懐石セミナーを終えて

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あまりのめまぐるしい毎日に10日ぶりの更新となってしまいました。

ローマで行ったお茶のセミナーと懐石ディナー&セミナー。
一瞬にして過ぎ去ったこの1週間。

イタリアではよくお洒落用語のように「ZEN」という言葉が使われています。
レストランやインテリアのお店の名前に使われていたり、神秘的なことを
言うかわりに「とてもZENですね」というような言い方をしたり。でも誰も
「禅」とは何かを説明できる人はいません。日本にも少ないかもしれません。
この「禅」をお茶や懐石料理を通して紹介するという、かなり新しい、難しい
セミナーを行いました。
どのセミナーも会費制で決して安価ではなかったし、このような会に来る
イタリア人は本当にまだまだ少数派です。流行の寿司のセミナーだったら
もっと大勢の人が押し寄せたかもしれません。

今回のテーマは禅の心を表現した懐石。それをローマで。
コース料理に慣れた、しかも日本人以上に大食であるイタリア人に、箱に詰
められた量の少ない冷たいディナー。
「箱を見て、これが今日のディナーといわれた時、え?これだけ?これで
70ユーロ?!と思ったけど、箱を開けてその美しさにびっくり、食べてみて
さらにその美味しさにびっくり。これは70ユーロ以上の価値があると思いました。
自分達の思考回路から全く外れたこの日本の伝統ディナーには度肝を抜かれ
ましたよ。」などいろいろうれしい感想がありました。

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最初は誰も知らない「カイセキ」という料理のセミナーに本当に人が集まるのか
とか、外国の料理には異常に閉鎖的なイタリア人には受けないのではないかな
どいろいろ反対案もありましたが、だからこそやっぱりやってよかったです。
共同で企画したローマのレストラン経営者達、「ラ・メランジェ」の松宮先生と
「サルティンバンコ」の澤田勇シェフ、そして参加者の皆さん。
日本人もイタリア人も、この会に関わった全ての人たちの異国の食文化に対する
興味、そして「やってみよう!参加してみよう!」という勇気がどこかで一体となって
このイヴェトの成功をもたらしてくれたように思います。
ローマにて「一期一会(一生に一度会うこと、一生に一度限りであることを大切に
思う)」を実感した瞬間でした。

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またよく見かける外国向けの見せかけだけのニセモノのお茶や懐石ではなく
松宮先生と澤田シェフのおかげで、道具も含め質の高い本物のおもてなしが

出せたこともイタリア人に説得力があったようです。
今後もまたやってほしいというリクエストをいろいろいただきました。それが実現
できるかどうかわかりません。もしかしたら今回限りかもしれないし、逆に今後
お茶や懐石ブームが訪れる日が来るかもしれません。
どちらにせよ何か新たなメッセージを投げかけられたこと、カイセキの箱を開け
初めて懐石を見た時のイタリア人の驚きの顔、これはずっと忘れることはできま
せん。

そしてうれしいことに14日の日曜日、ローマ新聞「IL MESSAGGEROイル・メッサー
ジェーロ」にこの「il_messaggero_141110.pdf」をダウンロード が掲載されました。

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2010/11/06

ローマでお茶のセミナー&懐石ディナーの開催

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来週ローマにてお茶のセミナーと懐石ディナーを開催します。
京都「ラ・メランジェ」の松宮先生のイタリアでのお茶セミナーは
これで7回目。一方、京都「サルティンバンコ」の澤田シェフによる
懐石ディナーは初めてです。イタリアではとても珍しい和のイべント。
イタリアのエノガストロノミー界に新たな旋風を巻き起こせるか、乞う
ご期待!
プログラムは下記の通り。
参加希望の方はこちらのメールアドレスまでご連絡ください。
mika.hisatani@vodafone.it

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11/10 () – TRIMANI il Wine Bar – Via Via Cernaia, 37b - Roma


ダージリンセミナー – 30 euro

 

1) First Flash 2010   Longview Highlands Estate

2) First Flash 2010   Gomtee Estate

3) First Flash 2010  Jungpana

4) First Flash 2009   Castleton Estate

5) Second Flash 2009  Balasun Estate

6) Darjeeling Special (白茶) 2010  Gomtee Estate

 

 

 

11/11() – Ristorante SETTEMBRINI – Via L. Settembrini 25 - Roma

 

世界のお茶セミナー – 25 euro

 

白茶

1)白牡丹  中国福建省

緑茶

2)煎茶  京都宇治

紅茶

3)ダージリン  インド

青茶/烏龍茶

4)鳳凰単叢 - 中国広東省

黒茶/プーアル茶

5)生茶 中国雲南省

花茶

6)蓮茶―ベトナム

 

 

11/12 () – TRIMANI il Wine Bar – Via Via Cernaia, 37b - Roma

 

懐石ディナー – 70 euro

 

澤田シェフによる懐石料理

和菓子2種

 

1) 煎茶

2) ウーロン茶

3) プーアル茶

4) 玉露 -澤田シェフによるお手前

 

 

11/14 () – NAMASTEY - Via della Palombella 26 – Roma

烏龍茶セミナー  -50 euro

 

澤田シェフによる和点心付き

1) 文山烏龍茶  (台湾)
2) 凍頂烏龍茶  (台湾)
3) 強焙煎 台湾烏龍茶(台湾)

4) 鳳凰単叢  (中国)
5) 東方美人 (台湾)

 

 

11/14 () – ENOTECA e BISTROT UVE E FORME- Via Padova6/8 – Roma

 

懐石ディナー – 60 euro

 

澤田シェフによる懐石料理

和菓子2種

 

5) 煎茶

6) ウーロン茶

7) プーアル茶

8) 玉露 -澤田シェフによるお手前


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2010/11/03

『BIRRA SARDA BARLEY サルデニアビール バーレイ』

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先週末からサマータイムになったイタリア。
1日の月曜が祝日で3連休もかかわらずあいにくの大雨。
すっかり冬の到来を感じる今日この頃。

そんなローマにはるばるサルデニアからやってきたトト・ファリス。
去る5月にサルデニアで行われた自家製ワインコンテストの主催者
ENOROSEIエノロセイ協会」の頭首であります。
奥さんのモニアと子供2人、サルデニアワインをトラックごと船に
乗せ、一晩かけてローマ入り。
トトの本業は八百屋さん。副業でエノロセイ協会を立ち上げ、毎年
コンテストを開催し、ワインショップも経営。さらには「ESPRESSO LA
GUIDA VINI D' ITALIA」のサルデニアワインのセレクトを担当する
という仕事人。コネよりも純粋な興味とやる気だけでここまできたという
なかなか貴重になりつつあるタイプのイタリア人。

ローマのサルデニアレストランで再会の食事をしたあと、どこかでワイン
でもということに。ところが祝日の夜。絶望的に開いている店が1軒もない!
と思いきや助け舟。「OPEN BALADIN」。さすがEATALYの経営者だけ
あって、365日無休!

トトも壁一面、天井までぎっしり並んだイタリア産地ビールを見て大喜び。
「サルデニアのビールを頼もう!」ということになりトトがイチオシのビール
を店員さんに聞いてみたところ、ありました。
『BIRREIFICIO BARLEY社』の「TUVI TUVI」。アルコール度数6,8%。
名前もラベルもかわいい!
モニアによるとサルデニアの村の方言がビールの名前になっているそう。
このバーレイ社はサルデニア島の南カリアリ市の近郊にある4年前にできた
地ビール工房。
あらゆる種類のビールを生産していますが、全て加熱殺菌なし、フィル
ターがけなし、瓶内で第2次発酵をするというシャンパンみたいなビール
なのです。グラスに注ぐと1、2グラスくらいまで少しにごっていました。
シトロンやカルダモモ、胡椒などの香りに、柑橘、杏、ハチミツのさわやかで
甘い味わい。作りだけ聞くと重い感じの味わいを想像しますが、飲んでみると
のど越しよく、コクのあるものの、心地よいさわやかさのあるビール。
脂の多い豚や羊の丸焼きにもよく合うそう。
という話をしていたら、また5月のサルデニアで食べたおいしい料理を
思い出し、あの地でしか味わえないご馳走の数々が脳裏によぎりました。

お母さんの手作りというサルデニアの郷土パン「パーネカラサウ」とこれまた
漁師さんの手作りの作りたてのボッタルガを大量にお土産に持って来てくれたトト。
昔ながらのイタリアのよさ、”人情”が残っているサルデニア。
「今度はいつ来るんだ?」と真剣顔での質問攻め。

次回どこかでの再会を約束して帰宅。

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BIRREIFICIO BARLEY

ビレイフィーチョ・バーレイ

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