« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »

2011年5月

2011/05/21

ジャコモ・タキスワイン24種のティスティング

Dscn0083_1

長い拍手の末式典が終わり、タキス親子が再び車椅子で会場
をあとに。そしてタキス氏が手がけたワインのセミナーが開始。
イタリアソムリエ協会ローマの6人の教授により24種類のワイン
の試飲が行われました。

1. GUIDABERTO 2008 - TENUTA SAN GIODO
2. SAFFREDI 2007 - FATTORIA LE PUPILLE
3. SAMMARCO 2006 - CASTELLO DEI RAMOPOLLA
4. SOLENGO 2003 - ARGIANO
5. CEUSO 2007- CEUSO
6. TANCREDI 2007 - DONNAFUGATA
7. CONTESSA ENTELLINA MILLE E UNA NOTTE 2006
DONNAFUGATA
8. LITRA 2000 - ABBAZIA SANTA ANASTASIA
9. BAROLO 2004 - PIO CESARE
10. CARIGNANO DEL SULCIS SUPERIORE TERRE BRUNE
RISERVA 2001 - CANTINA SANTADI
11. DUCA ENRICO 1997 - DUCA DI SALAPARUTA
12. CHIANTI CLASSICO  RISERVA 1995 - CASTEL'IN VILLA
13. TIGNANELLO 2006 - ANTINORI
14. BARRUA 2003 - AGRIPUNICA
15. PELAGO 2000 - UMANI RONCHI
16. CAMARTINA 1999 - QUERCIABELLA
17. D'ALCEO 2006 - CASTELLO DEI RAMPOLLA
18. IL POLLENZA 2004 - IL POLLENZA
19. CAMPORA 2003 - FALCHINI
20. SAN LEONARDO 1999 - TENUTA SAN LEONARDO
21. SASSICAIA 207 - TENUTA SAN GUIDO
22. SOLAIA 2004 - ANTINORI
23. BARBARESCO 1998 - GAJA
24. TURRIGA 1997 - ARGIOLAS

ガヤのみがタキス氏とは関係のないワインでしたが、これはアンジェロ
ガヤ氏がタキス氏の親しい友人であるということでリストに入っていました。
上記24のワインは全て以前に飲んだことはありましたが、このように
全部同時に飲み比べをしたことは初めてで、かなり面白い発見があり
ました。ほとんどのワインにカベルネ・ソービニオン品種が入っているの
ですが、土地ごとにこのブドウ品種の表情が異なり、カベルネの七変化
を見ているようでした。特によかったのはトスカーナの「CASTELLO DEI
RAMPOLLA」。このメーカーから2種類のワインが出たのですが、どちら
も香りの深みがどのワイナリーよりもすごい。どこまで嗅いでも永遠に
奥行きがあり、何重にも層になっている芳香が目に見えるよう。
土壌の特徴がそのままワインのすみずみまで表現されて、ブドウの質の
高さがうかがえました。
同じくキャンティ・クラシコ地区の「CASTEL'IN VILLA」のCHIANTI CLASS
ICO RISERVA 1995 もこの中では郡を抜いたエレガントさで印象に残た1本。
またサンジョヴェーゼのみということもあり、24種類のワインの中で一番
誰とも似ないワインでもありました。
上記の2つに比べると同じトスカーナでもソライアとサシカイアの影が薄か
った! もっとも個性的だったのがシチリアはDONNAFUGATAの「MILLE
E UNA NOTTE 2006」。日本語に訳すと”千と一夜”という名のワイン。
90%がシチリア独特のネーロ・ダ・アーボラ品種、10%が他の赤ブドウ
品種。これ、なんというエキゾチックさでしょうか。香りといい味わいといい
オリエンタルな魅力がまたシチリア的で、これも他のワインとくっきりと一線を
画しておりました。今まで厳かなクラシックバレエばかり観ていたところに急
にアラブのベリーダンサーが登場したような衝撃!
同ワイナリーのタンクレディも高い評価ですが、妖艶さでは圧倒的にこちら
が勝っておりました。

Dscn0026_1

3時半から式典が始まり、ティスティングセミナーが終わったのが夜22時。
イヴェントはトータル7時間近く続き、結構疲れました。
私の隣の席があの「SAN LEONARDO」のカルロ公爵と「CASTEL'IN VILLA」
のピニャンテッリ伯爵夫人だったのですが、同僚のワイナリー経営者達が
式典が終わったあとセミナーには参加せず、ほとんど帰ってしまったにも
かかわらず、この2人だけは最後まで全てのワインを真剣に試飲していました。

会場のホテルを出でると、外はすっかり夜。
ひんやりした空気が気持ちよく、タキスのワインを通してイタリア全土を旅した
ような気分になって帰宅しました。

|

2011/05/18

UN UOMO IRRIPETIBILE - GIACOMO TACHIS             無類の人 - ジャコモ・タキス

Dscn0003_1

5月14日土曜日、ローマのイタリアソムリエ協会AISにてイタリア
統一150年を記念し、ジャコモ・タキス氏の賞賛式典と彼の手により
生まれた23種類のワインの大ティスティングが「ROME CAVALIERI
HILTON HOTEL」で行われました。
4月にはイギリスワイン誌「DECANTER」により”Man Of The Year 2011”
に選ばれたタキス氏。77歳の高齢と持病のため、ほとんど公には顔を
出さない彼がトスカーナからローマのこの式典に出席するということで
かなりの前噂になっていました。

式典前日夜はタキス氏とともにローマ入りした娘のイラリアと宿泊先の

ホテルで2人で夕食。その時彼女は「本当に明日父が舞台に立っていら
れるかどうか、元気で活発なころの父しか知らない人たちが今の父を見て
どう思うか、それを思うと本当に明日出席するべきかまだ迷っている。」
ととても動揺していました。
翌日、イラリアの心配を胸にかかえ本当にタキス氏が出席できるのかどうか
不安に思いながら会場に到着、そしてその心配に輪をかけるように式典の
規模の大きさに驚きました。
会場の大ホールには500人の参加者に、ティスティングのワイン
をサービスするAISのソムリエが50人以上。国営放送のTVカメラに

新聞社のカメラマンたち。

正面には表彰舞台と、後部にいる人にもわかりやすいように大画面が。

ホール裏には500人分のすごい本数のワインが。しかも全てイタリア最高級

ワインばかりがすらりと並べられ出番を待っていました。

そして式典の始まりの時間を少し過ぎたころ。後部の方からウヮーっという歓声
とともに拍手が。タキス氏が娘とともに車椅子で会場へ入場してきたのでした。
舞台前の彼の席に到着する間もなく、彼の昔の同僚やワイナリーのオーナー
達がわれ先にと彼を取り囲み、抱きついて再会を喜び、中には涙する人も。
式典が始まる前から想像以上の感動のシーンが。
そして娘のイラリアが驚くほど、この日のタキス氏は終始笑顔でエネルギーに満ち
溢れていました。

Dscn0013_1 Dscn0018_1
Dscn0010_1 Dscn9999_1

写真左上からサルデニア「SANTADI」のオーナーアントネッロ・ピッロ
ーニ氏と。右上トスカーナ「CASTELL'IN VILLA」の経営者ピニャンテッリ
伯爵夫人。左下はトレンティーノから「SAN LEONARDO」のカルロ・
グエリエーリ・ゴンザーガ公爵。

今回の式典にはジャコモタキスが携わったワインが23種類紹介され
その全てのワイナリーから経営者が全国から集まりました。
彼らはタキス氏の80年代、90年代からの同僚であり古い友人です。
それぞれにきれいに調えられた白髪がその長い交友を語っていました。
このイタリアを代表する最高峰ワイナリーの経営者たちはほとんど貴族
であったり、大富豪の部類に入る人たちで、VINITALYにももう顔を出さ
ないような高齢でもあるのですが、その彼らがタキス氏との再会を子供
のようにはしゃいで喜んでいる光景は、見ている者にとっても感慨深いも
のがありました。
そしてみんなが挨拶をしているあいだ、隅の方に身を引き、最後にタキス
氏のもとにゆっくり歩み寄った人がアンジェロ・ガヤ氏。
この人が脇役になるのは、タキス氏以外にはないでしょう。
ガヤ氏はタキス氏にお辞儀をし、握手をして何か話しかけていましたが
その紳士的で敬意を込めた挨拶が印象的でした。

そして式典開始。真っ暗の舞台にスポットがあたりイタリアの大御所ポップ
歌手アルバーノ・カリーズィがイタリア国歌を歌いながら登場。
それにあわせて会場にいた全員が起立し、胸に手をあてて歌っていました。
(イタリア人は国歌を歌いながら必ず感動する)

AIS会長の挨拶の後、イタリアワイン界の錚々たるメンバーがタキス氏へ
の賛辞を述べました。

Dscn0028_1

まずはタキス氏が1961年から30年間エノロゴを勤めたトスカーナ
「ANTINORI」の代表取締役ピエーロ・アンティノーリ氏。「あなたのお
かげで私達は世界でこんなに有名になることができた。そしてこんな
に長い間私の親友でいてくれてありがとう。」アンティノーリというイタリア
ワインの代名詞のようなワイナリーのボスがタキス氏に心をこめて
お礼を述べていました。

Dscn0029_1

昨年の世界ソムリエチャンピオンに輝いたイタリア人ソムリエ
ルカ・ガルディーニ氏からの賛辞。

Dscn0030_1

サッシカイアで知られる「TENUTA SAN GUIDO テヌータ・サン・グイド」

の現女性エノロゴ。この人は涙声でなかなか話せないほど感激して

いました。

Dscn0032_1

カルロ・カンビ出版の社長であり、有名ジャーナリストのカルロ
・カンビ氏。過去に新聞などにタキス氏の多くのインタビュー記事を
掲載した人。

Dscn0035_1

アンジェロ・ガヤ。イタリアワイン界でサインを求められる人といえば
タキス氏とこの人でしょうか。
この日のテイスティングでは唯一タキス氏が携わっていないワインで
イタリアワインの歴史に残る1本としてバルバレスコがリストに加わ
っていました。ガヤではタキス氏がエノロゴとして仕事をしたことはない
のですが長年の友人、後輩として賛辞の言葉がありました。

Dscn0037_1

泣く子も黙る元ガンベロロッソ編集長、この春からAISの教授郡
に加わったダニエレ・チェルニッリ氏。
タキス氏との出会いは1974年のことだそう。
”イタリアワインのガリバルディ(イタリアを統一した軍事家)。彼が
いなければイタリアの国ができなかったようにタキスがいなければ
今のイタリアワインがなかった”と絶賛。

Dscn0039_1

録画で賛辞を述べたTV番組の司会者ブルーノ・べスパ氏。
このあたりはAISローマの資金力が見えて笑えました。

Dscn0041_1

ボルゲリの銘酒サッシカイアのワイナリー「TENUTA SAN GUIDO
テヌータ・サン・グイド」のセバスチアンローザ氏。

Dscn0043_1

キャンティクラッシコ「CASTELLO DEI RAMPOLLA カステッロ・
ディ・ランポッラ」のルカ氏。この人は以前にもお会いしましたが
いつ見てもヨガの師匠みたいなストイックな風情。
数年前からビオディナミのワイン作りを開始。
タキス氏への言葉も哲学的でスピリチュアルな内容でした。

Dscn0044_1

トスカーナはマレンマの「FATTORIA LE PUPILLE ファットリア・
レ・プピッレ」の女性オーナーエリザベッタ氏。

Dscn0045_1

シチリアワイナリー「CEUSO チェウソ」の経営者ヴィンチェンツォ氏。
シチリアはタキス氏にとって最愛の地。何冊もシチリアとシチリア
ワインへの情熱をつづった本を書いています。

Dscn0050_1

サルデニア「SANTADI サンターディ」のアントネッロ・ピッロ
ーニ氏。この人もタキス氏の同僚であり親友。「タキス氏のおかげで
世界の人々にサルデニアでも素晴らしいワインができるということを

証明することができた」と熱く語った。

Dscn0056

キャンティクラシコ「CASTELL'IN VILLA カステッリ・イン・ヴィッラ」
の女性オーナーピニャンテッリ伯爵夫人。
写真右奥の白髪の人がタキス氏。最前列の真ん中に座りみんなの言葉
をうなずきながら受け止めるのが後方から見えていました。

一度以前にボルドーワインの試飲会に一人で行ったとき、たまたま隣
の席に座っていて仲良くなった女性がこのピニャンテッリ夫人。
彼女も1人で来ていたのですが試飲しながらきれいなペンで一生懸命
メモを取っていました。カステッリ・イン・ヴィッラのキャンティクラシコを
飲んだとき、その比類なエレガントさに感動したのですが、実はこの人
がそのワインの造り手と知った時、彼女の話し方や人柄がそのまま
ワインの味わいに出ていると心のなかで確認したのを覚えています。

Dscn0057_1

マルケの「UMANI RONCHI ウマニ・ロンキ」オーナーマッシモ・ベルネッティ。
このワイナリーのワイン「Pelagoぺラゴ」は1997年にロンドンの
"ワインチャレンジャー”コンクールで世界の6000本のワインの
トップに。これはマルケという無名の地から無名のワイナリーが世界
に知られるきっかけとなったという、ワイン界の人なら誰でもいまだ
に記憶にあるセンセーショナルな出来事。
それを昨日のできごとのように話し、タキス氏の素晴らしい仕事に
よるものだったと賛辞を述べました。

Dscn0047_1

シチリアの老舗ワイナリー「DONNA FUGATA ドンナフガータ」

のアントニオ・ラッロ氏。

Dscn0060_1

マルケの「IL POLLENZA イル・ポッレンツァ」。
タキス氏と同年代の経営者。

Dscn0062_1

トスカーナはサン・ジャミニアーノの「FALCHINIファルキーニ」。
経営者の息子マイケル氏。彼の父とタキス氏が長年ともに仕事
していたのを子供のころから見ていたそう。
その頃のエピソードを話しながら男泣き。

Dscn0064_1

トレンティーノの「SAN LEONARDO サンレオナルド」からカルロ
グエリエーリ・ゴンザーガ公爵。190センチはあるかと思われる
長身に、きれいに櫛の通った白髪。颯爽と歩く姿には誰もが見
とれていました。
このワイナリーは広大な土地を所有し、何度も世界中のワイン雑誌の
ページを飾った素晴らしいお城もあります。

Dscn0068_1

サルデニアの「ARGIOLAS アルジオラス」。今回ローマに来られな
かった家族から託されたタキス氏へのメッセージを持って、父の
代わりにと賛辞を述べた次世代の若い女性オーナー。
タキス氏が一目ぼれしたというサルデニアのこのメーカーから
TURRIGA トゥリーガーという銘酒が生まれました。

Dscn0075_1

そして会場が一旦暗くなったあと、タキス氏と娘のイラリアが壇上に。

タキス氏の代わりとなってイタリアがお礼の言葉を述べました。彼女の

コメントが終わるやいなや全員が起立。本当に長い長い拍手が続きました。

式典はここで終わったのですが、正直稀に見る感動的な祝典でした。

イタリアにはいろいろ異なるワインの宗派のようなものがあり、自然派

ワインの団体などは、いわゆるスーパータスカンに代表されるタキス氏の

ボルドースタイルのワイン造りを評価しない、もっと言えば批判する人達も

少なくはありません。でも今回の式典を見た者として、この人はやはり

ただのエノロゴではないということ、天才的な学者だったということ、時代を

先取りする勘が人一倍鋭かったこと、人がやらないようなことを勇気を持っ

てできる開拓者としての心意気があったこと、目に見える功績を残しても

裏舞台の学者であり続けたこと、そしてこれほどの人望を集める心の熱い

人であるということを本当に実感しました。

この式典でタキス氏に賛辞を述べたワイナリーは今でこそ世界に名の

知れるイタリアでトップクラスのワイナリーばかりですが、実はタキス氏

が手がけるまではほとんどが、質のよいワインができない、経営困難

ブドウが病気にかかっているなど問題をかかえていたさえない無名ワイナリー

ばかりでした。20人以上の経営者が壇上に立ちましたが、全員のエピソ

ードに共通していたのが、タキス氏はワイン造りの魔法使いというイメージ

があるが、実は醸造は2の次3の次で、ブドウ栽培においていかに自然で

高品質な原材料を生産するかということを厳しく教えられたということ、経営

や面でも問題にぶちあたった時にいつも勇気をくれた人であったこと

ワインの大先生だけでなく人生においての恩師でもあり、友情を何よりも

大切にする人であるということ。今回の式典でのワイナリーやジャーナリストなど

イタリアワイン界トップの人たちの言葉は決して表面的なものではなく、よく

ありがちな自社宣伝のためのパフォーマンスでもありませんでした。

タキス氏へのこの日の賛辞は、一緒に苦労を乗り越えイタリアワインの基盤

を作り上げ、栄光をつかんだ人たちの1つの大切なくぎりであり、イタリア

ワインの歴史の一幕でした。ワイン業界で何かへの批判は多くありますが

これほどまでにみんなが1人の醸造家を賞賛したことは稀で、このようなこと

はタキス氏の他にはあとにも先にもいないと思いました。そしてこのような

賛美はどの業界でも当人が亡くなってから行われることが多々ありますが

本人の出席のもとに行われたことも本当によかったと心の中で思いました。

あとからイラリアから聞いた話では、タキス氏は古い友人達の壇上から

感謝の言葉を聞きながら、ずっと泣いていたそうです。

いつか自分が年老いて、そのときイタリアにいるか日本にいるかわかりませ

んが、イタリアという国、文化、人のことを想うとき、きっとこの日のことを思い

出すだろうと思います。

*****************************************

ASSOCIAZIONE  ITALIANA SOMMELIER ROMA

*****************************************

|

2011/05/13

よいおもてなしディナーのありかた

Dscn9955_1

レストランでの外食も好きですが、友人の家に招かれ食事をする
のも日常の楽しいイヴェントの1つ。
イタリア人の家のディナーでよくあるのはフライやラザニア、肉の煮込みなど
おもてなしの心がめいっぱいお皿に盛り込まれたような、重たーい
料理。家に帰り、イタリアの某コマーシャルにあるように腹の上に
イノシシが乗っかったような状態で寝付くことに。

先日プーリア出身のカップル、ファビオ&テッティの家に夕食に招待
されたのですが、これが”おもてなしディナーのよい例”みたいな
こなれた夕食でした。

Dscn9934_1

まずはプーリア産のロゼワインとチーズやサラダでアペリティフ。

週末にプーリアの農家から摘んできたというトマトを赤タマネギ
ケイパー、オリーブ、オレガノであえたもの。
ちなみにオリーブオイルは2種類のプーリア産とサビーナ産で3
種類の中から好きな味を選べるように用意してありました。
自宅でオリーブオイルを数種類も使い分けている人の料理、期待
大です。

Dscn9932_1

グルメの間でローマ一のべーカリーと絶賛されている「PIZZARIUM 
ピッツァーリウム」のパン職人、ガブリエーレ・ボンチのパン。
これがかなりおいしかった。胡桃入りと田舎パン。香ばしい中に酵母
のちょっと酸味のある香り。両方ともなんだか豆腐の味がしました。

Dscn9943_1

この日の料理は全てファビオが担当。
女性客2人とティッティがひたすらおしゃべりしている間に
1人寡黙にフライパンを動かすファビオ。

Dscn9946_1

ここでメインのワインが登場。金魚鉢みたいなワイングラスで。
ピエモンテはアルバにあるワイナリーでも最も古い生産者の1つ

「PIO CESARE ピオ・チェーザレ」のバローロ2004。
おうちディナーでのワインは料理と同じくらい重要ですね。

Dscn9948_1

メインはオーストリア牛のステーキ。
やわらかくジューシーな肉でバローロがさらにおいしく飲めます。
ファビオがマイブームになっているという「LA TRADIZIONE ラ・トラディツィオーネ
のゴルゴンゾーラチーズをステーキにのっけて食べるというのを
やってみました。仔牛ステーキ+ゴルゴンゾーラ+バローロ。
なんかコレステロール摂取量がすごそうなこの組み合わせ。
あまりのおいしさに唸りました。

Dscn9952_1

つけあわせは生のアーティチョークと年代もののパルミジャーノ
の薄切りをオリーブオイルであえたサラダ。

Dscn9956_1

最後にデザートは欠かせません。
旬のいちごに砂糖をまぶして冷やしたもの。

Dscn9961_1

ココア入りパンケーキも。

おなかは一杯になったものの胃のもたれはなく本当に満足。
よいディナーを構成するというのは、経験もセンスも時間も必要でなかなか
単純なことではないものですが、よいおもてなしディナーの条件と
いうのを考えてみました。

-オリーブオイルやパンなどセンスのよい素材選び。
-一皿一皿が大盛でない。
-野菜料理が1種類以上ある。
-よいセレクトのワイン。
-手作りのデザート。

そして招く方招かれた方が心の通う友達同士であること。
深夜までプーリアの話で盛り上がり、心もおなかも一杯になって帰宅。







|

2011/05/11

食事のあとは芝生でお昼寝 『OS CLUB』

Dscn9913_1

ローマでワイン卸業を営む友人ジョルジョとランチ。
職業柄、新しいレストランを開拓することが日常の仕事ということ
で数ヶ月前にオープンしたばかりの話題のお店『OS CLUB』へ。
緑に囲まれたこのレストラン、実はコロッセオのすぐ近くにあります。

Dscn9918_1

ランチはビュッフェスタイル。生のオイスターに子豚の丸焼き
イヴェリコの生ハムなどなどビュッフェにしてはかなりハイレベル。

Dscn9919_1

数種類のパスタに仔牛のグリル、サーモンのオーブン焼。

Dscn9917_1_2

デザートコーナーもフルーツからティラミス、タルトなどなど
選り取りみどりです。

Dscn9911_1

昔「L' ALTRO MASTAI」という今は亡きローマ1つ星レストラン
でソムリエをしていたジョルジョの友達のアレッシア。今はこの
お店のプリモソムリエ。ちょうど同日にガンベロロッソ本社で
行われた「ローマワインフェスティバル」にて今年最も優れた
ワインリストを持つレストランとして表彰され、賞状を見せてくれ
ました。そのアレッシアが急に私に「そういえば会ったころがある
よね?!」と言い出しました。5年ほど前に「L' ALTRO MASTAI」
に私が食事をしたことがあるのですが、そのときに私が飲んだ
ワインの名前とヴィンテージまで思い出してくれました。
ソムリエの記憶力って。。。

Dscn9925_1

フランスとの国境にある最北端の州ヴァッレ・ダ・アオスタの
高品質ワイナリー「LES CRETES」のピノネーロで乾杯。
軽いタイプのピノネーロ、ジョルジョとアレッシアのアイデアで
ワインクーラーで冷やして飲みました。

Dscn9928_1

イベリコの生ハムの甘さ。これとワインの相性が抜群で
パスタも肉もあきらめ、こればかり食べてしまいました。

Dscn9912_1

これからの季節外で食事ができるのはローマの醍醐味
食事のあと、芝生に転がって寝ている人も何人かいました。
ここでのアペリティフにディナー、夜も気持ちよさそう!

***************************

OS CLUB オーエスクラブ

Via delle Terme di Traiano 4A Roma

Tel 06 48930379

***************************





|

2011/05/09

ローマ生ビールフェスティバル

Dscn9910_1

ワインの国イタリアで、このところ本当に手造りビールブームが盛り
上がっています。あちこちのワインバーやレストランでもワインリスト
にハイクオリティーな地ビールをのせているところも珍しくなくなりました。
地ビール専門のパブ、地ビールショップ、そして地ビールの試飲会
というのもあちこちで見かけます。
ビールの作り手としては、小規模の工房で生産できるところ、原材料
が安いところなど、少ない投資金で生産者となれるのがワインのそれ
とは違うところ。そして飲み手といえば、ワインほど知識を必要とせず
低価格で気軽に楽しめます。こういうところからビールブームが発祥
したのかもしれません。

晴天の週末、ローマの郊外のアグリトゥーリズモ(農園ホテル)で
ローマのビールパブなどが中心となって主催したビールフェスティ
バル
へ。市内からたったの20kmでもう野原と丘に囲まれたこんな
田舎に到着。ローマは他のヨーロッパの都市と違い、市内から
山も海もたったの30分で行けるのです。

会場となったアグリトゥーリズモ『AGRITURISMO ROMA4.5』に到着。
室内で行われるワインの試飲会とは全く異なる、なんとものどかで
カジュアルなティスティングが行われていました。

Dscn9887_1

まずはコインとなるカードを購入します。1ユーロカードを1枚出すと
試飲のみ、3枚出すとグラス1杯分のビールが飲めるしくみ。

Dscn9900_1

イタリアのもの、ベルギーのものと8種類の生ビールを試飲。

Dscn9904_1

中でもおいしかったのは「REINEART GRAND CRU」。
このキャラメル色のビールはベルギー産。
アルコール度数9.5%。もちろん甘さはないのですが木イチゴ的
なフルーツ味とスパイシーさがいっぱいに広がり、のど越しは
キリリと苦い。ワインも顔負けのリッチな香りと風味を持ちながらも
ビール独特の飲みやすさ。

Dscn9892_1

日焼けしてしまうほど強い日差しの下、ピクニック気分で試飲を
するロマーノ達。ワインの試飲会と違い年齢層が若い!
夏日のような青空の下、ガツンと冷えた地ビール。サイコ=!

**************************

UN MARE DI BIRRA

*************************




|

2011/05/08

Dscn9842_1

世界中どこも同じようにローマも観光地付近にはあまりレベル
の高いお店はほとんど皆無。いい料理屋さんかどうか判断する
条件の一つに英語のメニューがない(日本語はもってのほか)
というのがありますが、ローマでも観光地界隈にはメニューどころ
か英語の看板から英語で勧誘してくるカメリエーレやらで足早に
通りすぎます。こういうところでは料理は新鮮な素材に欠け、サー
ビスもいいかげんなお店が多く、やはりそれは一度きりしか来ない
客ばかり、またはいいものを出さずとも客入りに困ることはない
というところから来るものと思われます。ヴェネツィアのレストラン
がいい例ですね。
ところが先日、そんな常識を引き裂くようなトラットリアに出会いました。

|

2011/05/03

初夏の白ワインはコレ!『GARLIDER VELTLINER 2009』

Dscn9794_1

久々に『SETEMBRINI セッテンブリーニ』で女友達と2人でアペリ
ティーボ。暑くも寒くもないなんとも気持ちのいい気候の中
テラス席で飲む初夏の冷えたアルトアディジェの白ワイン。

この店ではソムリエのルカにワインをセレクトしてもらうのが
楽しみ。結構いいレストランやワインバーでも、いくらワイン
リストが素晴らしくとも何年も同じワインの品揃えというところ
が多いのですが、ここは頻繁にリストの内容が変わります。
これって結構大変なことと思うのですが、行くたびに新しい
ワインが飲めるのは、好奇心旺盛な酒飲みとしてはかなり
ポイント高め。
この日ルカが出してくれたのはアルトアディジェの新鋭ワイナリー
「GARLIDER」のVELTLINER 2009。イタリア最北端の州にある
イザルコ渓谷というこれまたイタリア最北端のワイン産地で造ら
れたワイン。これ以上北に行くとオーストリアワインになるのです
がこのワインラベルもほとんどドイツ語。
ブドウはヴァルトリネールというこの地方でしかできない在来品種を
全く無農薬で栽培。
グラスが曇るほどキリリと冷えたこのワイン、こんなきれいな黄金色!
パイナップルや洋梨のトロピカルなブーケがありながら、後味の
長さにも驚き。もっと驚くのはこういうワインはドロリと重くなりがちな
ののですが、スーっきりとしたキレのよいライトなのど越し。
これは毎日でも飲みたいワイン。
グラスで注文したのに、ルカが「好きなだけ飲んでいいよ」とボトル
をドンと置いていってくれました。なんかいつもどんぶり勘定なワイン
のサービスもこのお店の好きなところ。
ガイドブック作成のため最近毎週お店でティスティングしている
というシャンパンの話しや、最近訪れたワイナリーの話など
ワインの話しが尽きないルカ。

自分でもアッと驚くほどの早さでワインボトルは空になっていました。

*****************************

AZIENDA VINICOLA GARLIDER
Christian Kerschbaumer

Untrum 20, I-39040 Velturno (BZ)
  Tel : 0472 847 296

*****************************

|

« 2011年4月 | トップページ | 2011年6月 »