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2011年8月

2011/08/31

プーリアで夜中のタコ屋台

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この国で一番心が熱くなる地、プーリアへ。
このイタリア半島のかかとの部分に位置する、古代ギリシャ文化
が深く根付いた自然の大地。
イタリア全国”食の宝庫”とよばれるところがたくさんあります。
シチリア、ピエモンテ、ウンブリア。でもプーリアの食の豊かさ
というのはちょっとそれらとは一線を引く感じです。
オリーブオイルにアーモンド、イタリアでは珍しく生で食べるムール貝から
ポドリコ牛など名物と言われる食材がありますが、一般的な食物でも

どの地方より圧倒的に素材の風味が濃い!そんな素材から作る料理

は単純でも感涙するおいしさ。プーリアにしばらく滞在し、ローマに戻る

と何もかもの味が薄く感じます。野菜も肉も味が薄い。「プーリアで舌が

やられた!」って感じです。ただ単に濃いのではなく食感や香りにも迫力がある。
この地ではそのへんの雑草を引き抜いて食べてもおいしい感じです。
たとえばおいしいジャムひとつ作るにしても、ローマや他の地であれば
まず質のいい果実を探すことから始まり、そして砂糖を入れて煮込み
ますが、プーリアであればそのへんの野原に成ってる木いちごをつんで
砂糖も入れずに煮込んだだけで、極上のジャムができるというような
恵まれた地面があるのです。調味料も添加物もなし。
エコにビオ。この地でそんな言葉は無用です。

ローマから車で6時間半。アドリア海側のちょうどバリとブリンディシの間
SAVELLETRIサッヴェレートリという小さな漁村に到着。海岸には
深夜というのにたくさんの家族連れがバーベキューをしていました。
昼間は暑すぎるので夜中にピクニックをしているのでした。
小腹がすいたので、名物のタコを食べに。

海岸の上にそのままプラスチックのテーブルとイスが置かれただけの
ものすごいローカルスタイルのレストランでタコのグリルをモリモリかぶり
つき!タレはオリーブオイル、塩コショウにレモンとお酢を混ぜたもの。
冷えたビールと波の音。極楽ー!

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2011/08/23

『割烹よしこ In ROMA』

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ローマに住み始めた当時、何もかもが目の覚めるようにおいしく
「このまま一生イタリア料理だけで生きていける!」と豪語していた
自分。その16年後。ますます醤油や味噌の味を求める自分の体に
やっぱり日本人の味覚ってすごいなーと認識。

日本人の血はそんな甘いものやございません。
イタリアに長期在住している日本の友人たちもやはり同じ。
たとえば具合が悪い時には、イタリア人がやる、茹でたパスタにオリーブ
オイルとチーズをかけて食べるという人は聞いたことがありません。
やっぱり「おかゆ」とか「赤だし」。どんな長く住んでいる人でも、イタリア
料理・ワイン関連の仕事をしている人でも、旦那がイタリア人でも
100%イタリア料理だけで過ごしている人というのは会ったこと
ありませんね。それよりもやはり食べることにこだわりをもっている人
ほど現地での普段の生活にうまく工夫しながらおいしい和食をつく
っています。
ローマは在住日本人が少ないのか日本食材店というのがありません。
中華・韓国食材店にちょこっと和食のコーナーがあるだけ。パリとか
ロンドンみたいに日本食スーパーなんか夢の夢。それでも地元食材と
日本から送ってもらったり、友達が持って来てくれたりする貴重な材料
で和食を作る。手軽に売っていないからこそ、豆腐や漬物、お餅などまで
自分で家で作るという人も結構います。海外で長く暮らす人ほどうまく
この「半々食生活」をしているようです。
その辺がイタリア人とも、また逆にイタリア在住の中国人とも違うところですね。
和食を時々食べるとまたイタリアンの味も新鮮に感じるんですね。
いろんな文化を混ぜられる日本人の感覚って独特です。

食いしん坊ゆえに料理上手というローマ在住日本人の友達のなかでも
玄人はだしの腕を持つよしこさんから週末ディナーのご招待。
よしこさんのローマのおうちはそりゃすごい。まず日本から持ってきたという
”日本の”冷蔵庫。(イタリアの冷蔵庫は日本のものと違いいまだに霜がつく)
巨大な変圧器つき。日本の最新型レンジに炊飯器。鍋料理用土鍋に作家
ものの美しい陶器。調味料の豊富さはそれだけで店が開けるほど。
日本製とイタリア製の2台の大きな冷蔵庫にぎっしり下準備済みの食材
がいろいろな大きさの容器に入れられてきちんとパズルみたいに収納
されています。料亭のレベルなのは設備だけでなくなによりよしこさんの
料理の腕前。だからお誘いがあったときはどんな用事があっても行きます。
そしていっぱい食べたいのでお昼は絶対抜きます。

よしこさんのおうちに入るといつもうっとりするのが、日本で割烹のお店に
足を踏み入れたときのあのいい匂いがするのです。ただの煮物の匂いではなく
なんというか一番出汁の匂いとカウンターの白木の匂いが混ざったような
あの高級感あふれる匂いです。この匂い、箱につめて売ってよしこさん!

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キッチンから今度は大豆の香ばしい匂いが。
厚揚げです。厚揚げはこちらでは売っていないので豆腐の水
を切ってじっくり揚げたというよしこさんのお手製。

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その自家製厚揚げに八丁味噌とギリシャのタラコ入りチーズを
塗ったもの。味噌もいけるけど、ギリシャのチーズ厚揚げの組合
わせは驚き。これはワインがよくあう料理です。

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人が来るとどうしても大皿料理でもてなしてしまうのですが、よしこさん
は小皿で多種類の料理を出してくれます。イタリア人のおもてなしも大抵
大皿料理ですから、これが日本の割烹ぽくってうれしいのです。

こちらはお蕎麦にナスと海老をたいたもの。どちらも冷たくしてあります。
お蕎麦と一緒に食べるよう少ーしだけ濃い目の味つけになっています。
これは母がよく作ってくれたおばんざいとそっくり。母のは海老の代わりに
鶏でした。
ゆっくり食べようと心がけてもあまりのおしいさに3口くらいで終わってしまい
ひそかに心の中で反省。

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これは感動的においしかった一品。
焼ナスの冷製スープ。
つぶした焼きナスを海老でとった出汁でのばし、そこへトマトと
上質のオリーブオイルを少し。そうです、前にお蕎麦と出てきた
ナスと海老、同じ素材を使っているのです。焼きナスの焦げた
ような香ばしさと、海の香りの出汁。完全にノックアウトです。

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春雨とささみ、きゅうりのサラダ。このガラスの器、夏を表現
してますねえ。

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おばんざいの定番料理、おあげと菜っ葉のたいたん。
この菜っ葉、イタリア野菜の”ビエートラ”なんです。
それにしても出汁のうまさが際立ってます。これ5杯
おかわりしました。

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もう1人の招待客ジェッシーと2人おなかをさすり「おなかいっぱーい!」
と叫んでいると「じゃ、これからメインを出すねー。」とよしこさん。
「えーまだこれからあるのー!?」と思っているとイカの焼けるいい匂いが
してきました。それにしてもイカってなんであんなに食欲をそそる匂いが
するんでしょうね。

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ジェッシーと2人あまりのうれしさに「キャー!」と叫んでしまいました。
イカに海老、げそ、ラードを詰めて網焼きにしたもの。
レモンを添えて。よしこさんお気に入りの器で。
全部の材料を包丁でたたいて詰めたそうですが、ラードというのが
この料理にいい迫力をだしていて、しかも肉くささはなく、さすがの一品
でした。

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生姜のきいたアサリご飯。貝がたっぷり。
3杯おかわり。
ジェシーも同じく。

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このディナー、飲み物何だったと思います?
「DOMAINE TORTOCHOT」のシャンベルタン2007。
おいしい出汁の和食にブルゴーニュ。これって最高の組み合わせ
ですね。今日のどんな料理ともしっくりきてました。

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自分のおなかもさっきのイカの詰め物みたいにパンパンになった
ころ、「あっ。そういえば作りおきのシュウマイあるけど食べる?いま
さらだけど。」とよしこさん。ジェッシーと思わず「食べる!」と2人同時
にハモッってしまいました。こういうとき必ず気が合うジェッシー。

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シャンベルタンとシュウマイ。これも合いますね。

和食材の乏しいローマで『割烹よしこ』のこの贅沢なディナー。

お料理から陶器、家具、照明器具にBGM。全てが料亭にいるような素敵
な空間が居心地よくついつい夜遅くまで長居。

家に帰ってなんだか自分もまたいっぱい料理をしたい気分になりました。
新しい味を発見する面白さ、素材の奥深さ、なによりも食べる楽しさを
めいっぱい満喫したからかもしれません。

よしこさんありがとう。また誘ってねー。







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2011/08/20

『MARINATO DI POMODORO ALLA GIAPPONESE 』夏トマトのおひたし

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この時期トマトがあまりにおいしいので、ざくざくっと切ってオリーブ
オイル、にんにく、塩だけで食べているのですが、今日はちょっと
違う料理にしてみました。おひたしです。
サンマルツァーノとパキーノトマト2種類でやってみました。
バットに湯剥きしたトマトを並べ、出汁1カップに薄口醤油大さじ6
みりん大さじ2、かつおぶしを上からひたひたにして冷蔵庫で冷やすだけ。
4,5時間で味がしみますが、一晩おいてもOK。
マリネにしたのでマリナート・アッラ・ジャッポネーゼとイタリア風に
名付けてみました。大切に育てている青紫蘇も刻んでのせました。

実がつまっていてしっかりしているので食べ応えあり。出汁が実に

しみこんでおいしいー。

これはイタリア人に食べさせてみたいですね。
あんさんたちのトマトこんななりましたよー。
ビールにも合いますよー。



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2011/08/17

AMELIA アメリア『LA MISTICANZA ラ・ミスティカンツァ』

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お盆休みはまたまたウンブリアへ。
今回はウンブリア南部、ローマからだと車で1時間半ほどあれば
たどり着ける小さな町アメリアへ。
前から気になっていたレストラン『ラ・ミスティカンツァ』にランチに
行ってきました。仕事でフードライターをしているイタリア人の友人に
「おもしろいから行って見て」と教えてもらったお店。料理の評判は
いいけれどあるガイドのコメントには「劇的にサービスがのろい」と
あり、ちょっと不安ながらも朝に予約の確認の電話。すると
「たぶん開けると思う。」という返事。半信半疑でアメリアに到着。
旧市街地に入る手前の広場にちょこんとそのお店がありました。
このレストラン、人に聞かなければ絶対に入らなかったよねーという
ような入り口。

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昔からあるお店と聞いていたので、勝手に木の古いテーブルとフィアスコ
がぶらさがっているような昔ながらのトラットリアを想像していたのですが
全く想像外の内装。おやおや部屋の奥にはDJブースが!?

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”WHITE PSICO NAGHT”!
ビールとケバブ飲み放題!
DJ夜23時より。
こんなポスターを入り口に見つけました。
昔ながらの郷土料理と思っていたトラットリアは、夜はファンキーな
パブになるのでした。
朝4時からコルネット(クロワッサンのような朝食に食べるパン)の
試食会とあります。ちょっとこのヘンテコさ、なんだかこのお店への
期待が膨らんできました。

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お店は2階建ての不思議な構造になっています。
暑いので2階の窓際の風通しのいいテーブルへ。
しばらくすると、今起きましたというような眠そうな顔のオーナー
ジョアンニさんが登場。昨日は朝までパーティーを開催していたので
一睡もしていないとのこと。でもジョアンニさん以外にスタッフがいる
様子もなし、1人で彼が料理+サービス?と友人達と顔を見合わせ
不安の笑い。

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まずは地元のワイン「UMBRIA IGT GRECHETTO グレケット」。
ちなみにこのお店は地ビールが150種類もあり夜はビール
パブに。ビールも捨てがたいのですが私達のランチにはジョアン
ニさんがオススメのワインを出してくれるということに。
うれしいのは、ボトルを開け1本テーブルの上に置いていって
くれ、消費した分だけ支払いをするというサービス。時々このやり
かたでサービスしているレストランがありますが結構自由に飲める
上気にいらなければ好きなときに他のボトルに変えられるのでなか
なかいいのです。このワイン、苦味が突出していてちょっとイマイチ。

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お料理もジョアンニさんのお任せということで、まずはブルスケッタ
が登場。「オレが作ったパンにオレの畑のトマト。地元のオリーブ
オイルさ」とのこと。このブルスケッタを齧った瞬間、友人4人で「おいし
ー!!!」の大合唱。パンはサクサクでやわらかく、なんといっても
トマトソースが極上。ブルスケッタといえば普通、バジリコと刻んだ
トマトが乗っているのですがこれは珍しくトマトソース。でも長時間
煮込んだような濃厚さはなく、フレッシュで甘ーいソース。まだ1品目なの
でみんなでおかわりしたい気持ちを抑えました。

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「これもオレが作ったパン」と言って今度はフォカッチャが出てき
ました。回りはカリッと香ばしく中がむっちりとした食感。ある友人
は今まで食べたパンの中で一番おいしいと発言。やめようやめよう
と言いながら料理がくる前からみんな何個も何個も食べてしまいました。

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前菜はウンブリア牛のカルパッチョ。下にはルーコラとレタス
黄桃のサラダ。この黄桃が甘くて塩気のあるカルパッチョと
よく合います。なんともフレッシュな一品。

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15分ほど待たされ「ジョアンニさんはどこへ行ったのかな?」と
思ったところで小走りで持ってきてくれたのがこの料理。
ズッキーナの花の中にモッツァレラチーズとくるみ、じゃがいもを
ペーストのようにして詰めたもの。これはオリジナル性があり味も
素晴らしいハーモニーで絶品。これには全員で唸りました。

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次にオススメしてくれたワインが、シチリアの自然派ワイナリー
「GUCCIONE グッチョーネ」の『NERELLO MASCALESE ネレッロ・
マスカレーゼ2009」。生産本数たったの4000本。同ブドウの
ロゼも飲んでみたい。このワイナリーのトレッビアーノも大好きです。

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このあたりからガイドに載っていた「劇的にサービスがのろい」
という言葉が暗雲のようにテーブルの上空にのしかかってきました。
なんせジョアンニさんが料理からサービス(ワインも含め)を全部
1人でやっている感じなのです。私達4人のテーブル以外には
もうひとテーブルの4人しかいないというのに、下ごしらえから
初めているのではないかというほど、次の料理まで30分近く
待たされるのです。ただ出てくる料理が全てあまりにおいしいので
文句を言う気にもならず、ただただフォカッチャを齧りながら待つ
という体勢。
というわけで料理が出てくると通常の倍以上の喜び。人間の心理って面白いですね。
こちらはトマトのライス詰。これは夏のイタリアの定番料理ですが
面白いのがミニトマトを使っているところ。おままごとみたいなかわいさ!
付け合せのポテトもしっとりと味が染みて美味。
ミントとピスタチオの隠し味も抜群。

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ワインを開ける間もこちらが返事する間もなくしゃべり続ける
ジョアンニさん。一睡もしていないのにすごいパワーです。
ワインをこよなく愛するジョアンニさんが次にサービスしてくれた
のがウンブリアの赤。

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「CASA PASTORE カーザ・パストーレ」のUMBRIA ROSSO
2005。カベルネ80%、メルロ20%。なんでもこの作り手が最近
大会社に買収されたらしく、かなりショックがっていました。
ジョアンニさんにとっては職人的な生産者のワイン以外は飲めないと
いう話がこれまた永遠と。次の料理は。。。

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またまた30分待ち。
この間にフォカッチャを食べてしまうのでかなりもうおなかが膨れて
きました。
やっとでてきた手打ちパスタ。麺の生地をうつところからやっていた
としか思えないのは、この異常な待ち時間とそしてこのおいしさ。
卵なしで打った麺に牛のホホ肉、生ハム、パン粉、タマネギなどを
細かく細かくきざんでからめたもの。畑で栽培しているというミント
もいい仕事しています。

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さらにまた拷問のような空白の30分。
レストランの客たったの8名でこれほど待たせるというのは一品
一品ごとに一から作っているからではないかという結論に達しました。
だからおいしいというのはありますが、それだったら自己満足の
世界だよね、プロじゃないよね、とフォカッチャを齧りながら合意。
こちらは2品目のパスタ、ラビオリ。中にはソーセージ、鶏肉、うさぎ
がペースト状になって詰められています。ソースはジョアンニさんの
畑のトマトとタマネギ。
これもまた忘れがたいおいしさ。
待ち時間の長さに食べる時間の速さ。

時計はもう3時。12時半にお店に着いて3時間近く。
このままのペースでいくと夜になるのでは、ということでジョアンニさんに
もうおなかが一杯なのでここで切り上げたい、と言うことを告げると「OK
すぐにデザートを持ってくるよ」といって店の奥へ消えていきました。

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ここからが長かったー。

きっとこれも一から、つまり凍らす前のところから作っていたと思います。
もうテーブルで寝ましたね。不貞寝。
30分以上たってでてきたアイスクリーム。
寝起きで食べました。
とうもろこしのアイスにベリーのソース。
これも有無を言わせぬ絶品でしたが、食べ終わって逃げるように店を
出ました。みんなもう待たされすぎてヘトヘト。
会計1人28ユーロなり。
決して高くはなくむしろ安いのでしょうが「また来よう!」という気には
なれませんでした。

イタリア中いろいろなお店に行きましたがここはちょっと並外れた
のろさ。食いしん坊の友達たちと体験したちょっと不思議なお盆のランチでした。

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LA MISTUCANZA ラ・ミスティカンツァ

Via delle Rimembranze 4  Amelia (TR)
Tel 0744982888

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2011/08/12

夏のトマト愛

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毎年8月は日本に一時帰国するため、この前に夏をローマで過ご
した年がいつか思い出せないほど久しぶりに過ごす8月のイタリア。
この国はすっかりバカンスに入りローマもガラガラ。渋滞もなく、店
もBARもレストランも観光客が来そうなところ意外は見事に全部閉
まっています。日本からすると考えられないのですが、みんながみんな
2,3週間普通にバカンスを取ります。この時期に仕事している人は
逆にバカにされる感じです。経済状況がこれほど悪化しているという
のに本当に不思議な国です。
そしてローマでは1年で唯一この人のいない時期にここぞといろいろな
ことが行われます。まずは道路や広場の修復。
ものすごい渋滞があたり前のローマで道路の工事をするのは確か
に今しかないのです。今週は伸びに伸びきったテヴェレ通りの街路樹
も一斉に散髪されていました。高い木の上まで切るので大きなクレーン
に乗ってカットするのですが、これも縦列駐車天国のローマでは今しか
できないこと。同じことでいろいろなアパートの内装工事もバカンス中に
やるので、朝7時ごろから上から下から右から左から聞こえてくる工事
の音で起こされます。市内での映画の撮影なんかもあちこちでやってます。

さてイタリアの夏のおいしいものといえばトマト。同じ種類のトマトでも
この時期のものは本当に甘く、実もしまっておいしさが他の時期とは
全く違います。生で食べてもトマトソースにしてもそのおいしさを実感。
もうひとつすごいのはトマトのヴァリエーションの豊富さ。
写真上は”CUORE DI BUE クオーレ・ディ・ブエ ”といって牛の心臓

という名前のトマト。形がそれに似ていることから。サラダにむいています。

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こちらは”ZEBRINO ゼブリーノ”といって小さなシマウマという意味。
確かに赤と緑がしましまになっています。
これはかなり皮が厚くしっかりしていて噛み応えがあります。
甘みよりも酸味の方が強い。

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こちらは”DATTERINO ダッテリーノ”。ナツメヤシに似ていることからこの名前
がついているそう。これは甘くて実もしっかりしまっています。カプ
レーゼにしてもおいしい。半分に割っても中が空洞でなくみっちり
実がつまってます。

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そして最近ハマっているのがコレ”BRISCIOLE ブリショレ”。キャンディーみたい
な色と形。コレ、目を閉じて食べるとさくらんぼと間違えます!
皮も実もさくらんぼのようなフルーツの甘みがあって、実もみっちり
つまっていて種もありません。野菜の甘みでなく果実の糖分。
1キロ5ユーロと値段もさくらんぼのそれのように高価なのですが
買った袋に手を入れてポリポリ食べて家に着く前にはなくなっている
ほど美味。
塩もオイルもかけずにこのままおやつとして食べるのに最高。

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16年前ローマに来た当時、あるイタリア人の友人が「夏休みに
田舎のおばあちゃんちに行くとおやつにトマトがでてくるんだ!」と
うれしそうに話ていました。それを聞いて「お菓子がないってことな
のかな。どうして自慢気に話すのかな」と1人心の中でハテナマーク
をかかえていたのですが、今になってその意味がよくわかります。
冷たく冷やして食べる夏のトマト、最高のごちそうです。


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