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2013年1月

2013/01/30

VALENTINIヴァレンティーニ『CERASUOLOチェラスオーロ 2008』

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ロショリで開けたVALENTINIヴァレンティーニの『CERASUOLO2008』。
これほど何度飲んでも心をゆり動かされるワインはありませぬ。
一番最初に飲んだ時もかなり驚きましたが、その感動が飲むたびに。
モンテプルチァーノのブドウがこれほどまでに妖艶に可憐に高貴
なロゼワインとなるのが信じられないのです。
色は薄いサーモン。口に含むとチェリーにドライフルーツ、ココアにタバコ
がワーっと広がります。
ボトルを開けた瞬間から最後の一口まで、アロマの変化が万華鏡
をのぞくように楽しめます。
そんじょそこらの赤ワインなんか寄せつけない威力があるのに気取らない
自然体。
ロゼワインの観念をすっかり変えさせられます。



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2013/01/20

ワイン営業試飲会でみる今売れるワインの傾向

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毎日悪天候の続くローマ。
雨の中、ローマの老舗酒屋『TRIMANIトリマーニ』へ。

たまたまお店にローマのワイン界ではベテランで知られる営業マンが2人。
なにやらピエモンテワインの紹介らしい。トリマーニはローマ最大のワイン屋
なので、行くたびにこういったセールスマンまたはワイナリーのオーナーが
売り込みに来ているシーンに出くわします。
隣の『TRIMANI WINE BAR』でティスティングをするとのこと。
私も呼んでもらい店主のパオロと営業マン2名、計4名でテーブルにつき
ました。

以下5種類の個人的ワインレポート。(写真左より)
① AZIENDA VITIVINICOLA RIZZI - BARBERAD’ALBA 2009
1974年から存在する、バルバレスコのワインを生産するワイナリー。
ワイナリーでは4種類のクリュのバルバレスコをリリースしているが
今回はそのバルバレスコでなくバルベーラ。
これは出だしからなかなかよかった!一部を大樽で熟成している
のだけれど嫌味がなく、素直でシンプルでブドウのフレッシュさチャーミン
グさがそのまま表現されたワイン。
これで酒屋で11ユーロほどということだから、これは日常ワインに最適。

② CASCINA BARICCHI  - BARBERA D'ALBA 2009
こちらも同じくバルベーラ2009。
ただしまったく違うアプローチ。
バニラ香、バリック感たっぷり。ブドウがいい品質であるのはわかる。もともと
おいしいワインだったのに人の手(醸造)で悪くなってしまった感じ。
不思議な苦味あり。
上のワインとはまったく別物。

③ CASCINA BARICCHI - LANGHE NEBBIOLO 2008
同じワイナリーのランゲ・ネッビオーロ。
ネッビオーロ100%。
先ほどのバルベーラと同じ特徴で、バニラっぽさ、樽香が残る。
こちらも苦味あり。
ネッビオーロの透明感がなく雲ってみえる。

④ PRODUTTORI DEL BARBARESCO - BARBARESCO 2008
56軒のブドウ農家が生産する大型ワイナリー。
ピエモンテでも最も大規模のワイナリーのひとつ。
価格と品質のバランスがすばらしく、ローマでもいろいろな酒屋でみかける。
ワイナリーでは9つの畑からそれぞれクリュのバルバレスコを生産しているが
こちらはその中でもクリュでないバルバレスコ。つまりいろいろな畑から
集めたブドウで生産されたバルバレスコ。
価格も一番低価格で、酒屋で21ユーロほど。大体一般的なメーカーの
バルバレスコの3分の1くらいの値段でしょうか。
文句なくおいしかった!
2008は2007よりもよい出来で、品があり、2007年に比べ酸味も多く
たっぷりとした香りの広がりが素晴らしい。
スイスイ飲みました。
つい先日2007を飲んだのですが、たしかに今が飲み頃でおいしかった
もののこれ以上あまり成長しない感があったのですが、2008はもっとグレード
が上。この1年の違いの差に愕然。

⑤ AZ.AGR. CAVEN CUMANA - VALTELLINA SUPERIORE INFERNO 2007
ロンバルディア州の最北、スイスの国境に手が届きそうなアルプス地帯
ソンドリオのワイナリー。
ここでもネッビオーロを使ったヴァルテッリーナというDOCGワインが生産
されています。
こちらはバリックで18ヶ月熟成、その後大樽で寝かせたというかなりのフルボ
ディ。モダンな印象で、品はあるど飲み疲れしそうな感じ。

①と④が全員一致で好結果。
プロが集まっての試飲会、いやーみんなコメントを投げ合ってましたがワインを
鑑定するのが早いこと早いこと。
ダラダラとウンチクを語るシーンはなく、意外と事務的な雰囲気でさっさと飲み終え
たのでした。
営業マンが持ってきたワイン以外のワインも混じっていたにもかかわらず
自分のワインをやたら褒めるのではなく、平等公平な意見を出していたのも
おもしろかった。
彼らによるともう醸造過程で築きあげるようなワインはもう売れないという話。
90年代はそんなリッチ感たっぷりのワインが幅をきかせていましたが時代は
変わって、ブドウの質が感じられ、無欲恬淡なワインが好まれるということ。

どのワインがトリマーニの棚に並ぶのか楽しみだなー。

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TRIMANI トリマーニ
Via Goito 20  Roma
Tel 06 4469661

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2013/01/13

イタリア人の半端ない野菜の消費量とそのワケ

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イタリア人の食生活をみて驚くのは、彼らの野菜の消費量。
ヨーロッパで2番目に野菜を多く食べる国。

イタリアに来たころは青空市場の売り場に積んである野菜の山をみて
ただただ驚いていましたが、今では自分も大量に食べるようになりました。
イタリア人のその消費量の秘密は、彼らの野菜の料理法にありました。
一番シンプルな野菜定番料理は「LESSOレッソ」。茹でた野菜にレモン
と塩、たっぷりのオリーブオイルであえただけの一品。ほうれん草などの
菜野菜からカーボロフィオーレ、にんじんなどの固い野菜でもできる料理。
日本の野菜料理と違うのは、加熱する時間がとにかく長い。クッタクタに
なるまで茹でます。茹でるというよりお湯で”煮る”かんじです。
ぐにゃぐにゃになるまで、葉っぱの形がなくなるまで、じーっくり茹でます。
最初のころは「何コレ!シャキッとした歯ごたえがなくて物足りない!」と
思っていましたが、今では好きすぎて1日1回は食べないと気がすまない料理。
長く茹でると当然野菜のかさが減るので、1キロ分のほうれん草なんか
もあっという間に消費してしまいます。
旬の野菜を選び、上質のエクストラ・ヴァージン・オイルをたっぷりかけて
あえると、もう最高のごちそうです。

イタリア料理というとパスタやピザという感じですが、実はこれほどイタリア

を象徴する料理はないのです。

だまされたと思ってぜひ一度お試しアレ。
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GUSTO ITALIA グストイタリア

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2013/01/07

近着ワイン日記 

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クリスマスシーズンからニューイヤーにかけてかなりいろいろな
ワインを抜栓しました。その中でよかったものいくつか。

まずはこちら、ワイン評論家のダニエル・チェルニッリ氏のバース
デーパーティでの乾杯ワイン。
『DOM PERIGNON VINTAGE 1999』
99ヴィンテージでしかもダブルマグナムボトル!
レモン系の柑橘、バニラ、ハチミツ、燻製、ミネラル感などなど何十も
の風味の洪水。鼻腔の細胞が生き返りました。
 これほどたくさんの芳香、複雑味がある飲み物ってドンペリニオン以外
にはない!シャンパンの最高峰というよりもシャンパンという枠すら超えて
何か違うカテゴリーの飲み物という感じ。感動の一言。

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『CAVALLOTTO LANGHE NEBBIOLO 2010』
大好きなバローロのワイナリー、カヴァロット。
バローロではなくランゲ・ネッビオーロですが、ほぼバローロの
熟成期間に近い15-24ヶ月の大樽熟成、6ヶ月の瓶熟をして
いるのでバローロと同等のワイン。
でもお値段は20ユーロほどでお手ごろ。
カヴァロットはどこまでも伝統的な醸造にそったワインつくりを
めざし、大樽も楕円ではなく丸型。ワインがより空気にふれて
ゆっくりゆっくり熟成させています。

同ワイナリーに『BAROLO RISERVA SAN GIUSEPPE』という
バローロ・リセルヴァがあります。これは涙もののおいしさですが
同じ畑で栽培しているブドウがこのランゲ・ネッビオーロに
使われています。最もできのよいブドウはバローロに、2番手
はランゲに使われているということですね。
だからか他社のランゲ・ネッビオーロに比較してもすごい凝縮感。
でも重さはなくエレガントな香りと後味。
ただひとつ気になったのは、2010ヴィンテージは今飲むには
まだ早い感じがしたこと。
ほぼバローロの特徴を持つこのランゲ、あと5年後ぐらいが
飲み頃なのではない?10年後に飲んでもいいくらいのワインで
なんだかもったいない気がしました。
でも20ユーロのランゲ・ネッビオーロを何年もセラーで熟成させる
のってどうなのでしょうか。
ランゲ・ネッビオーロはもともとはテーブルワイン的なカジュアルな
日常ワインのはず。ま、このワイナリーのランゲ・ネッビオーロ
であればセラーで寝かせる価値はあるのかもしれませんが。
今販売するのであれば2008とか2009のヴィンテージのほうが
おいしく飲めるような気がしますが、実際に飲んでないのでわかりま
せん。

イタリアのワインってほんとうによく飲み頃でないヴィンテージが販売
されていてすごくもったいないと思うことが多いのです。特にピエモンテ
やトスカーナ産のワイン。よほどの愛好家でないと、自宅のセラーで飲み
頃までねかせて楽しむみたいなことはしないと思うのです。
ピエモンテやトスカーナのワインは長熟型なので過去のビンテージも
ワイナリーが保管し、販売するというようなシステムがあればおもしろい
かもしれません。アブルッツォのワイナリーエミディオ・ぺぺがこのように
1つのワインに対し何年分もの過去のビンテージも販売するというスタイル
を続けています。

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『DOMAINE AMIOT SERVELLE - CHAMBOLLE MUSIGNY 2007
PREMIER CRU LE AMOREUSES』

飲んだ瞬間「サイコー!!!」と叫んでしまうほどサイコー!
このワインを飲むといつも、これだけが最高級の烏龍茶で
これ以外のワインは全部コーヒーという感じがしてしまいます。
烏龍茶のように澄んでいて、薫り高い。お茶だから食事のじゃまを
せず、この飲みやすさ。
空になったグラスの香りでも何時間も酔える美しさ。サイコー!

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ワインの王道をいく銘酒を飲んだこの時期一番驚愕したの
はコレ!マルサラです。
マルサラはシチリアの酒精を添加したワイン。
マルサラの生産の全盛を極めたのは1800年代。イギリスへ大量
に輸出をしていました。当時のシチリア経済を支えていたほど栄えた
マルサラ造り。大手メーカーはほとんど海岸沿いにあるのですが
それはできあがったマルサラを工場から船へ直接ポンプで積み
こむためだったそう。まるで石油の輸送みたいです。
それほどまで大成功したマルサラですが今ではほとんど飲む
人はみかけません。酒屋の棚の上のほうで埃をかぶっている
のがほとんどじゃないでしょうか。

このボトルはセルジョの店のセラーで20年間寝かされていたもの。
『DE BARTOLI MARSALA VECCHIO SAMPERI』
本当においしいマルサラって噂には聞いていましたが驚愕の味でした。
20年熟成のリセルバをさらに20年セラーに置いていたので40年
たったものです。アルコール度数は14,5%。
マルコ・デ・バルトリは今でもマルサラ、ワインの銘ワイナリーですが
これを飲んで見直しました。もうひとつはグリッロというマルサラに使用
するブドウの生命力のすごさ。
辛口でシェリーに似ています。イタリアの食後酒というとリモンチェロとか
アマーロがありますが、こういう辛口で芳香のあるもののほうが好み。
グラッパほどアルコール度数も高くなく、これはハマりそうです。
かなりの銘酒を飲みつくしている友だちがこれを飲んで「世の中には
まだまだ知らないおいしいものがいっぱいあるー!」と叫んでましたが
まさに生きててよかった!セルジョの店があってよかった!と感動。
で、この、マルサラとは何をあわせればいいかという想像しただけで
ワクワクする質問に、セルジョ曰く「ゴルゴンゾーラチーズ」。
なるほど!!!おいしそーう!味わってみたーい。
茶色のボトルも見とれるほどステキ。セルジョに出されたときは「えッ!

マルサラ?!」と思ったのですが、今やすっかりマルサラの大ファンです。

「真剣にマルサラのリサーチをする」これが新年の抱負になってしまいました。

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2013/01/01

謹賀新年 BUON ANNO 2013

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新年あけましておめでとうございます。
昨年もたくさんの方にこのブログに訪問いただいてどうもありがとうござ
いました。

昨年後半は引越しなどいろいろ多忙が重なって、更新が思うよう
にできない時期がけっこうありました。
書きたいことや、たまった写真がアップされることなく月日とともに流れて
いってしまいました。多々そんなことがあるのですが、このコラムを書く
ことは義務でもなんでもなくて、できるときにやろう、無理にがんばるのは
やめよう、と自分に言い聞かせながらここまできました。

17年のイタリア生活は長いと言えば長いのですが、「食」を通して知る
イタリアは住めば住むほどおもしろい所。なかなか飽きないどころか
もっともっと住みたいなーと思わせる国。だから日常的に書きたいことが
次から次へと押し寄せてきます。
去年をふり返ってもおいしい食べ物にワイン、何よりも半端なく食べること
が好きな人との出会いがありました。

その中でも思い出に残ったのがこの写真。
サリーナ島に住む自給自足で生活するひとり暮らしの農家のおじさんの家。
おじさんは、自分の畑でとれる作物を使って毎日毎日365日地元の友だち
にその料理をふるまうという生活。ほぼ仕事もしていないようで自家菜園と
料理が生活の中心。
おじさんが建てた家(小屋)におじゃましてみると、夏まっさかりというのに
なぜかキラキラのクリスマスデコレーションだらけ。大音量のテレビの前には
20人ほど座れる大テーブル。
この日もおじさんは自分のトマトと海老のパスタを豪快に炒めておりました。
友だちたちも集まりはじめ、昼間っからすでに大ジョッキで赤ワインを
生ビールのように飲むおじさん。

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家の玄関にこんなプレートがかかっていました。
『DIO C'E'  MA NON SEI TU RILASSATI 』
”神は存在する。しかしそれは君ではない。ま、気楽にいこうよ。”

みなさま今年もどうぞよろしくお願いします。





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