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2013年9月

2013/09/26

秋の始まりはいつもこのバルバレスコで

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このところ日に日にじわじわ感じる秋の足音。
発泡酒を欲していたのが、ジャケットなしでは肌寒い
夕暮れに、しっとりとした赤ワインを思慕してしまう今日この頃。
セルジョの店で注文したPRODUTTORI DEL BARBARESCOの
『BARBARESCO2009』。
バルバレスコワインの産地である3つの村のうちの一つバルバ
レスコ村で、56軒の農家が共同で生産している協同組合。
全部で約100ヘクタールのネッビオーロ畑から、10種類の
バルバレスコを造っています。
その生産ラインの中で一番のベースワインがこれ。
10種類の中で唯一リセルバではなく、唯一単一畑からのブドウ
ではないワインです。
価格はもちろん10種類の中で一番低価格で、ローマの酒屋で
大体23ユーロ(3000円強)で購入できるので、普段のみできる
という貴重なバルバレスコ。

発泡酒のそれよりもずっと大きく、金魚鉢みたいなピカピカのグラス。
丸い空間に注がれたバルバレスコから、その芳香を思い切り吸い込む時。
これが秋の始まりの瞬間。
スミレにプルーン、木苺のアロマ大全開!
タンニンもほとんど感じないほどしなやかで、2009年でちょうど今
が飲み頃という感じ。組合員みんなのブドウから造られたワイン。

農家のおじさん達いい仕事してます!
もちろんジャコーザやソッティマーノのような、世界に誇るイタリアワイン
としての高級バルバレスコは感涙もの。でも毎日の時の流れの中で
なにげに秋の到来を感じるのは、この協同組合のバルバレスコが一番

の適役者なのです。

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PRODUTTORE DEL BARBARESCO

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2013/09/13

福岡の農業家シルビオさん

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『TENUTA CAMPI FLEGREI テヌータ・カンピ・フレグレイ』。
それはナポリと福岡に共通して存在する名前。
一つはシルビオさんの出身地、もう一つはシルビオさんの農家。
今地方発信型ビジネスが注目を浴びる中、まさに地方独特
のユニークな仕事を展開しているのがこの人シルビオさん。
自らの農家で日本ではまだ浸透していないイタリア野菜を栽培
し直販店で販売しています。さらにその作物からイタリア伝統
食材を作ったり、それらのレシピを教えたり。
イタリアでも食文化が豊かなナポリ出身であるだけでなく、お母
さん、おばあちゃんから教えたれたたくさんの自慢レシピを持つ
シルビオさん。
料理人として日本にイタリア料理&文化を伝えたイタリア人
は今までにたくさんいますが、農業家として日本とイタリアの
架け橋を作った唯一の人。

グストイタリアで紹介しています。
http://www.gustoitalia.jp






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2013/09/10

ローマジェラテリア『FATA MORGANA ファータ・モルガーナ』

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どんなに不景気の嵐が吹いてもジェラート屋だけは吹き飛ば
されない、不滅の人気。
毎日食べる人も普通で、イタリア人誰に聞いても自分の
お気に入りのジェラート屋を必ず自慢します。
わたしのジェラテリアはここ『FATA MORGANA ファータ・モル
ガーナ』。
どれもこれも食べたくなる魅惑的なフレーバーの中からたった
数種類を選ぶのは、毎度人生の苦境のごとく悩むのです。
悩みぬいたあげく、3つのフレーバーを注文。

1.パイナップル&生姜
2.バナナクリーム&黒ゴマ
3.リコッタチーズ&柑橘

なんとさわやかでフルーツのフレッシュな味わい!なめらかな
舌触りがもうなんとも言えません。中でもバナナとカリッと香ば
しい黒ゴマのコンビが最高!まだおかわりしたいくらい。

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『ファータ・モルガーナ』では、まるでレストランのように本日
のおススメが黒板に。
季節のフルーツのものや、新しいフレーバーはこうやって
日替わりで提示されているのです。
他のジェラート屋さんにはない珍しい味がほとんどなので
ミニスプーンでいろいろ味見させてくれるのもうれしいところ。
1フレーバーが1ユーロというのも妥当な価格。むしろ安い!
ジェラートは添加物一切なし、フルーツやカカオ、ミルク
などじっくり厳選された原材料が使われた職人的な造り。
コーンは一枚一枚焼いています。業者の大量生産のものは
保存剤が入っているから、自家製。
フレーバーパウダーに水や牛乳を入れてかき混ぜる
だけでできる、インスタントのジェラートを販売するチェーン
店が威勢をふるう中『ファータ・モルガーナ』はローマ市内
に6店舗を開業。そのおいしさに週末は行列が。
夏が終わってもいつまでも食べていたいローマの名物です。

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FATA MORGANA ファータ・モルガーナ

Piazza San Cosimato Trastevere Roma

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2013/09/03

ワインでも日本酒でもない『グラヴナー』という美酒

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イタリアで、そして日本でも熱烈なマニア、コレクターが存在
するフリウリ・ヴェネツィア・ジュリアのワイナリー『GRAVNERグラヴナー』。
地下に埋め込んだグルジア産のアンフォラ(テラコッタの壺)で
ブドウの皮ごと発酵、熟成するという、唯一無二の醸造法で造ら
れたワイン。試飲会に参加したとき、造り手のヨスコさんは、一見
穏やかで礼儀正しいお坊さんみたいな印象でしたが、話が進む
につれ、凡人ではない精神と体力が備わっているのがじわじわ伝
わってきました。
シャンパーニュやブルゴーニュ、もちろんイタリアの同業者からも
尊敬される造り手で、おそらく自然派イタリアワインの中でも
高級ワインとしてここまで地位を確立させた人はいないと思います。
と、感服しながら、実はいつも心の中で「で、このワインに合う料理って
あるのかな。」という大きなハテナがありました。あまりにワイン自体
の存在感が重すぎて、どんな料理にもしっくりこないどころか、台無し
にしてしまう気がして、”酒”としてバーで飲むようなワインというイメー
ジを持っていました。
個人的には、”いつの間にかボトルが空になっていた”というワイン
が好きなので、レストランで飲むグラヴナーのワインはなんだか
難しいお経を読まされているような堅苦しささえ感じていたのです。

一時帰国中、京都祇園の「なかむら」へ。
京都の生き字引的な存在のメランジェの経営者松宮さんにご案内いただいた
日本酒とワイン、炭焼きのお店。
ここへ松宮さんが持ち込みされたのがグラヴナーの「アンフォラ2006」。

ヨスコさんが自ら開発されたという専用グラスも持ち込み。さすが松宮さん。
3つのくぼみがあり、ここに指を入れて持つようになっています。
普通のワイングラスよりも手が当たる面積が少なく、口も大きく
なっています。
グラヴナーのワインを飲むべく熟考された器。

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濃いサーモンピンクと黄金が混じったようなロゼよりも濃いブランデー色
のリボッラが注がれます。

そして目からウロコ!
なんと、この「なかむら」の料理、つまり和食なのですがこれがアン
フォラと絶妙な調和で、今までずっと料理に合わないワインと思っていた
のが”気がついたら空になっていた”というワインに様変わりしているのでした。
イタリア料理には酸味のある果実ブドウからできたワインが合い、和食
には米の甘みのある日本酒が合うというのが一般的な倫理ですが
アンフォラはまったくこのロジックに反した反応をしているのでした。
なかでも宮崎産の尾崎牛の炭焼きとはもうこれ以上の組み
合わせは世の中に存在しないというほどのおいしさで、スイスイとワインが
すすみました。肉もまたアンフォラに絡まれることによってさらにその肉感

とうまみが強調されていました。
グラヴナーのワインを”飲みやすいおいしさ”と言うとかなりのイタリア人
に否定されると思いますが、それが過言ではないほど印象が変わったのです。
アンフォラを造っているリボッラ品種がどこでどうなったのか、これを
もし世界中の酒と一緒にブラインドテイスティングしたとしたら、多くの人が
ワインと思わないのではないでしょうか。紹興酒と思う人がいるかもしれ
ません。{ワイン}でもなく{日本酒}でもなく{紹興酒}でもない。
『グラヴナー』というどんなカテゴリーにも属しない驚くべく美酒を一口一口
最後の残り香まで堪能。
グラヴナーの聖地フリウリからはるか離れた京都にて、グラヴナーの驚異
を体感したのでした。

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GRAVNER

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