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2014/04/06

シェフハインツベック+ローマカソリック大学病院プロジェクト『GEMELLI@FORNELLI 』

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ローマ3ツ星レストラン「ラ・ペルゴラ」のハインツベックシェフとローマカソリック
大学付属病院POLICLINICO AGOSTINO GEMELLIの共同
プロジェクト『GEMELLI@FORNELLI』の記者会見がローマのイータリーで行な
われました。

イタリアも日本と同じく、糖尿、高血圧、肥満などの成人病を持つ人口が非常に
多い国。動物性食品や塩分の過剰摂取などが原因でこれらの病にかかり入院
している患者の数は年々増加しているといいます。この病にかかった人は入院先
の病院で出される”おいしさ”を完全に無視した食生活を送ることになります。
特に食べることを愛して止まないイタリア人。食事の楽しみを
失うことにより精神的に落ち込み、その結果病気も悪化するという悪循環を
抱える人も少なくありません。また近年では子供の成人病も増加の傾向をたどっ
ており、こういった子供の入院患者へのケアも大きなテーマとなっています。

そんな現状を背景に、ローマカソリック大学付属病院がハインツベックシェフ
を迎え、イタリア全国の病院食の質の向上を訴え、さらには成人病予備軍にある
人々に料理の”おいしさ”を失うことなく、栄養学的に正しい食生活が送れるよう
サポートをするというのがこの『GEMELLI@FORNELLI』プロジェクト。

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このプロジェクトの発表会見では、ハインツベックシェフが提案する、脂肪
や塩を使わない料理のレシピが紹介されました。

「カラダにいい健康的な料理」「栄養学的に質の高い料理」というとどうしても
自動的に味のうすい、あまりおいしくない料理を思い浮かべてしまいませんか?
その概念を見事に撤回したのが、ハインツベックシェフの料理なのです。
健康にいいだけでなく、脂肪分や塩分が入っていないことに気づかされ
ない、豊かな風味を持った”おいしい”料理が彼のスタイル。
これらのレシピはシェフと栄養学士が長年共同で行なっている研究により
作り上げられたもので、シェフの料理を食べた人の血糖値などを計り医学的
データを取りながら完成されたという徹底ぶり。
「ハインツシェフの料理がタダで食べられるんだったら、その病院に今すぐ
入院したい!」と言った人がいて会場は笑いに包まれましたが、このプロジェクト
はハインツシェフが病院の厨房で料理をしたり、ケイタリングサービスをする
ということではありません。病院側、成人病患者、患者予備軍の人たちに
決しておいしさ、食べる楽しみを失わない食事療法が可能である、という
ことを広める活動です。

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記者会見の後はもちろん試食。
『ラ・ペルゴラ』からは厨房スタッフだけでなく、ホールマネージャーやチーフ
ソムリエまでが総動員で料理をふるまいました。
シェフの”健康によくておいしい”というメニューを半信半疑で聞いていた
人たちが、我さきにとテーブルに駆け寄りました。イタリア人のこういう好奇心っ
てほんとすごいのです。

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盛り付けをし一人一人に料理を手渡す、ハインツベックシェフと彼の右腕で
現在トスカーナの「カステッロ・ディ・フィギーネ」の総料理長アントニオ氏。

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こちらは一口前菜の貝柱のカルパッチョ、ブラックコーンとアマラント添え。
ねっとりとしたブラックコーンのムースとむっちりとした貝柱、プチプチした
食感のアマラントが面白い組み合わせ。塩は入ってないそうですが、塩分
を感じます。
これは『ラ・ペルゴラ』でも実際にメニューにある前菜。

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右はカンパチのホワイトビネガーのマリネ、ざくろの粉雪添え。オイルも塩も
入っていませんが魚のミネラル感と添えられた香草など、口の中でいろいろな
味わいが広がります。
左が記者会見でも紹介されたリゾット。
通常リゾットというのはオリーブオイルで米を炒め、最後にたーっぷりと
すりおろしたパルミッジャーノチーズとバターを加えて仕上げた
おいしいけれどコレステロールがめちゃ上がるだろうなーという罪深き
一品。一方ハインツシェフのリゾットは米をオイルで炒めることもなく
パルミッジャーノチーズを”煎じた”チーズの出汁だけで煮上げたという
前代未聞の乳脂肪なしのリゾットです。チーズを63度のお湯で2時間煮込み
そのお湯を米に吸わせることにより、あたかもすりおろしたチーズを入れたか
のような仕上がりに。

その上にピンツィモーニオ(野菜スティック)のラ・ペルゴラ風が添えられて
います。この野菜にはエクストラバージンオリーブオイルが絡めてありますが
それでもほんの少し。
「あっさりしている」「ライトな味」という表現もあてはまらない、クリーミーで
チーズのコクをたっぷり感じるリゾット。おかわりしている人もたくさんいました。

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ドリンクはワインでなく、野菜ジュースが2種類。
セロリと生姜、キウイのジュースがおいしかったー。

『GEMELLI@FORNELLI』のサイトでは高血圧、糖尿、肥満、消化不良
など、症状ごとにFACEBOOKのアカウントが設けられています。
ここで患者たちが意見交換をしあったり、専門医師のコメントをもらえ
たりできるようになっています。ここでSNSを活用するというのもシェフのアイデア。

「おいしい料理を食べながら、美しく老いていくこと。これがこれから世界
の現代人のテーマとなるでしょう。私はそれを可能にできると思っています。」
というシェフの言葉が印象的でした。

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GEMELLI FORNELLI

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