« 2014年6月 | トップページ | 2014年8月 »

2014年7月

2014/07/23

テッリーネ貝のスパゲティ

20140721_201735

「夏のこの時期って一年でも一番日本がなつかしくなる。」と言う横浜出身
ローマ在住10年以上の友人T子。
「わかるわかる、ホームシックというのとは別で、なんというか日本的な
景色とかお祭りとかすごくなつかしくなる気持ちやね。」と私。
「浴衣を着て行った花火大会とか、夜店とか、夏って子供のころの思い出が
いっぱいあるからかなー。」
子供のころから毎年欠かさず行っていた祇園祭もイタリアに来てからというもの
1度も行っていないので18年も見ていないことになる。それを思うと未だに
ものすごく大きなものを失っているような気持ちになってしまう自分がいます。
ネットニュースで見る祇園祭の写真。あんなにたくさんの人が1つになって
宝もののように誇らしげに鉾を動かしている様子、かなり胸にぐっと来るものが
あります。あのコンチキチンの音色。今度はいつ聞けるのかな。
あんなすごいお祭り世界中見てもないよなーという話をしながら、友人宅での
おうちディナー。

ディナーのメインは、テッリーネ貝とニンニクのスパゲティ。ヤッター!!!
ローマ郊外のアンツィオの海岸で採れた貝で、これがアサリ以上のすごい
いい出汁が出るのです。パスタの芯までこの貝の出汁が染みこんでうまーい!
人差し指の爪ほどの小さな貝の身も最後の一つまで食べ切りました。

昔はローマの人たちは、夏になると近郊の海に行って家族ぐるみでテッリーナ
貝を採るべく潮干狩りに行っていたそう。貝がいなくなったのか、なんなのか

今ではそんな光景はほとんど見られないそう。確かに昔はこの料理はどこの
トラットリアでもあったのに、今ではほとんどありません。
その土地に伝わる習慣がなくなるのは残念なこと。
大人になったとき、何十年も前の光景や匂い、音を思い出せること、その懐かしさに
心がキュンとなれるのはほんとに贅沢なこと、シアワセなこと。
そんなことを想いながら満腹のおなかをかかえて帰宅。






|

2014/07/21

夏のダッテリーニトマト

Dscn7457

夏のちょうど今頃、一年でもトマトが一番おいしいとき。
一度この真夏のトマトを味わうと秋から冬にかけてはトマトサラダ
を食べる気にならないくらい。
ローマでは”ダッテリーニ”と呼ばれる細長く先がとがっているこのトマト。
スモモやチェリーを皮ごとパツっとかみしめたようなフルーティーさ。甘酸っぱさ。
果肉も締りがあってぜんぜん水っぽくない。これを最初に食べたときは

ちょっとした衝撃でした。

この時期しか愉しめない最高のご馳走です。


|

2014/07/19

『CANTINA UMBERTO BORTOLOTTI ウンベルト・ボルトロッティ』のワインとイタリアのワインマーケティング

Dscn679211

ワインほど人が作ったマーケティングに左右される飲み物はない。
と最近よく思うのが、フランチャコルタの人気ぶり。
フランチャコルタとは北イタリアのロンバルディア州で作られる発泡酒
で、シャンパーニュのように瓶内で2次発酵させたワイン。
他のイタリアワインに比べ歴史が浅く、1950年代後半に原産地
呼称が認可された、いわば新しい世代のワイン。
ロンバルディアの大型ワイナリーベルルッキ社のオーナーが大のシャンパン
好きで自分達の土地で作ってみたいとトライしたのがこのワインの由来だそう。
フランチャコルタはイタリアでも海外でも一流レストランのワインリストに
名を連ねていて、日本でもおなじみになっています。
ボトルもシャンパンと見間違える垢抜けたデザインのものが多く、イタリアワイン
の中でもかなり高価格。
これほどうまく”ブランドイメージ”というのを創り上げられたワインは右に出る
ものないと感心するほど、その高級ワインとしての地位はがっちりと
確立されています。こういうところがやっぱり北イタリアだなー。
個人的にはシャンパンに負けず劣らず!と胸をはれる『MONTEROSSA モンテロッサ
や他のフランチャコルタに比べ辛口の『GATTIガッティ』が好き。
ただしこのフランチャコルタブームだからこそ声を大にして言いたいのが
ブランドイメージだけでワイン自体はぜんぜんおいしくない!というのがごろごろ
あふれてるということ。フランチャコルタというドレスに身を包まれた安ワイン
が高価格で販売されているのは、なんとも見苦しいものがあります。

ちなみにイタリアでマーケティングの失敗で売れ行きが悪くなっているのが
キャンティ・クラッシコ。80年代から90年代にかけてイタリアワインブーム
を築き上げた歴史のあるワインですが、有名になりすぎて2000年以降から
安いキャンティを大量生産する生産者が増加し、キャンティ=安ワイン、という
これまた悲しい構図がいつの間にかできあがってしまったようです。
最高のブルゴーニュのような職人仕込みのキャンティ『Castelli in Villa カステッリ
・イン・ヴィッラ』のようなワイナリー、つまり丁寧に時間をかけて造り上げた最高の
ワイナリーなんか、営業妨害もいいところ。
このワイナリーの「キャンティ・クラシコ・リセルヴァ2006」を販売しているある
ローマのワイン屋さんでは、10ユーロのキャンティがはびこる中で43ユーロ

(約6000円)のキャンティは外国人しか買わないよと嘆いていました。
このレベルのワイナリーがもしモンタルチーノにあれば倍の価格でもバンバン
売れていたと思います。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノもまたマーケティング
に成功し、世界に高級ワインのブランドを確立したワイン。
腐っても鯛、まずくてもブルネッロ。
そう思うと、他人、もしくは同業者が勝手に創り上げたイメージによって
自分たちが代々から生産してきたワインの売れ行きが左右されるとは
本当に怖い話です。

さてイタリアワインの発泡酒に話しを戻すと、まずいフランチャコルタもあれば
最高のスプマンテもまた存在します。
それが『ウンベルト・ボルトロッティ』のプロセッコ。
ヴァルドッビアーデネ地区のど真ん中に位置する、自社でブドウ生産している
ワイナリー。
『Valdobbiadene Prosecco Superiore Extra Dry 47 DOCG プロセッコ
スーペリオーレ エクストラドライ 47』はロンドンのハロッズで販売されている
唯一のプロセッコ。ブドウ品種は90%がグレーラ(旧プロセッコ。2009年より
ネーミングが変更)、10%がピノビアンコ。
ブーケの芳香、泡の繊細さ、どこまでも伸びるきれいな酸味、キレのよい辛口
の飲み心地は見事。

Dscn7288

発酵タンク内にて第2次発酵を行なうという、このワイナリー独自の醸造
で造られた「Bulllae ブルラエ」も爽やかながらも味わいに深みがあり
美味。ヴィンテージは2007年。8年越しのスプマンテ。このワイナリーの
ワインの特徴はアペリティフ向けの可憐なスプマンテではなく、しっかりした
食事にあわせられる存在感。
この真夏の蒸し暑いローマでキュッと喉を癒すのもよし、また秋口や冬場にも
しっとり、じっくりと飲みたいワインなのです。

プロセッコは過去の安ワインのイメージから抜け出すべく、2009年に
プロセッコスーペリオーレ生産者組合が一丸となって、ワインとブドウの名称を
変更しました。『プロセッコDOC』から『ヴァルドビアッデネDOCG』となり15の地域
(ドロミーティ山脈からヴェネツィア市近郊)、全6000ヘクタールで生産されています。

ブドウの名前もプロセッコ品種からグレーラに変更。
世界のあらゆるところで造られている”スプマンテ(発泡酒全般をさす)”
と一線を引こうというわけです。
食事の前にBARで細長いグラスでちょろっと飲む甘い発泡酒ではなく、しっかりと
ブドウのうまみが感じられる高品質ワインとしての認識を広めようとしています。
それも『ボルトロッティ』のようなワイナリーがこの地域に存在するからこそ
可能な大改革なのかもしれません。

*******************************

CANTINE UNBERTO BORTOLOTTI

*******************************








|

2014/07/10

『THE CUISINE MAGAZINE August 2014 料理通信8月号』

201408_hyoushi

7月5日発売の「料理通信最新号」で世界の食のトレンド

”ワールド・トピックス”のコーナーにローマのホットな話題を
寄稿しています。

ぜひご覧ください!





|

2014/07/03

話題のグルメバーガー『PIANOSTRADAピアノストラーダ』は女の園

Dscn7422

このエプロン姿!この笑顔!
4人の美女がこんな感じで迎えてくれれば、食べる前からテンションあがるに
違いない『ピアノストラーダ』。トラステヴェレ地区に1ヶ月前にオープンしたばかり
の小さな小さなお店。ちょっと日本の居酒屋を思い出させるような縦長いカウンタ
ー席とテーブルがいくつか。ここではハンバーガーや、サラダ、生ハム、サラミ、チーズ
という軽食を提供しています。

Dscn7424

厨房も小さく食器洗い機が置けないせいか、お皿やグラスは全て

使い捨てのマテリアル。それでもチープになりすぎないセンスのよいものを
使っていてなかなか工夫されています。

Dscn7439

ドリンクはシチリア産とラッツィオ産の自然派ワインやクラフトビール。
BIOのフルーツジュースも取り揃えています。

Dscn7437

こーんな感じでサービスしてくれまーっす!

Photo2

この店の目玉メニューがこれ、タラのハンバーガー『BACCABARGER』。
タラ、ドライトマト、ルーコラ、ズッキーネの花に自家製マヨネーズがからめて
あります。黒いパンはイカ墨パン。
これは文句なしの絶品。自家製マヨネーズがおいしいのと、黒パンがかなり
よい。これ以外にもメカジキの燻製とイチジク、モッツァレラのハンバーガー
も、そのおいしさに唸りました。それも一つ一つの素材のよさが感じられて
お姉様の笑顔だけがウリの店じゃないことを確認。

Dscn7442

注文していないのに最後に自家製クッキーを出してくれました。
これもサックサクで軽くデリケートでおいしかったのですが、この店が
タダモノじゃないと思ったのは、この後に食べたティラミス。
リコッタとイチジクの夏ヴァージョンティラミス。
写真を撮り忘れるくらい、驚異的なおいしさ!

Dscn7427

最近のローマはキノコのように新しい店ができては潰れ、できては潰れという
シーンがあちこちで見られますが、ここは継続しそう。
美女4人組の笑顔に、ストリートフードとうたいながら厳選素材を使った本格的
なメニュー(あえて言えば結構高い。タラバーガーは12ユーロ!)。ここはよい!
女子会?と思わせるローマでは珍しい女子だけのグループや、狙い見え見え
の男一人客、近所に住んでいるおじさんたちが入れ替わり立ち代りでなかなか
繁盛しておりました。
テイクアウトもOK、1人旅の途中にもおすすめの店。
あ、大事なことを言い忘れてました。トイレはありません。。。

*********************

PIANOSTRADA
Vicolo del Cedro 26
00153 Roma-Trastevere
Tel 347 6180426

**********************




|

« 2014年6月 | トップページ | 2014年8月 »