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2015年1月

2015/01/28

『VIOLETTA DI SICILIA ヴィオレッタ・ディ・シチリア』

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その名もシチリアのロイヤルパープル。
カターニャやパレルモの街角で、トラックに山積みになって売られている
この鮮やか過ぎる野菜を見て「絶対いつかあれを食べてみたい!」と切願していた
のが、ローマテスタッチョの青空市場に初めてお目見え!
即効ゲット、自宅のキッチンまで大切に持ち帰りました。
この野菜”カーボルフィーレ”は一般的には白が多くて、それは全国どこにでも
販売されているのですが、この色はシチリアにしかなかったんです。

このなんとも美しいお色、どんな味がするんでしょうか?!

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いつもの”レッソ”(茹でて塩とレモンとオリーブオイルであえる)にしてみました。

驚いたのが、茹でているうちにどんどん色が変わって紫から紺みたいな藍色
になりました。キャーと驚いていたら、茹で水はもうほぼ黒色。
茹で上げてレモンであえたらみるみるうちに色が紺からショッキングピンクに!!!

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これシャネルのマニュキュア”ピンクトニック”みたいな、バービーちゃんの
唇みたいな、ほぼ人工的な色。
でも栽培に一切科学的なものを使っているわけではなく自然の色なんです。
このヴィオレッタは野菜の中でも抗酸化物質を多く含み、免疫力を高め
アンチエイジングの効果も期待され、イタリアでは健康的な食材として
勧められています。

風味は白色のカーボルフィーレとほぼ同じ。
パスタにからめたり、ピンクのポタージュを作る人もいます。
ニンジンや緑色のロマネスコと3色温サラダにしてもカワイイかもしれません。
ルックス、味、栄養と3拍子揃ったヴィオレッタ。
ちょっとしたマイブームです。





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2015/01/26

ローマ サンジョヴェーゼワイン試飲会『SANGIOVESE PUROSANGUE 2015』

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先週末テルミニ駅の隣にある【HOTEL RADISSON】で開催されたサンジョ
ヴェーゼワインの試飲会『PUROSANGUE2015』に行ってきました。
これは毎春恒例のイベントで、トスカーナ、エミリアロマーニャ州のサンジョ
ヴェーゼ品種を使ったワインの試飲会です。今年は約70社ほど出席してい
ました。結構こじんまりとした小規模のイベントなのですが、実はとても穴場的
な試飲会なのです。

毎年2月にキャンティやブルネッロの生産者組合が国内外のバイヤーや
ジャーナリストを招待し”アンテプリマ(デビュー前)”と呼ばれる、ボトリングした
ばかりの新ヴィンテージワインの公式発表会があります。
『PUROSANGUE』は、その”アンテプリマ”の前に新ヴィンテージが飲める、つまり
アンテプリマのアンテプリマというわけ。

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ブルネッロ・ディ・モンタルチーノコーナーから。
『LE CHIUSE レ・キウーゼ社』
現オーナーであるこのお兄さんは同地域で最も大きな規模のワイナリー
『ビオンディ・サンティ』の親戚にあたるそう。彼のお母さまがこの有名
ファミリーから抜け、独自のワイン造りを始めたそう。
所有するブドウ園はたったの6ヘクタール。20年以上の古いブドウの樹
から収穫し、大樽で3年熟成させた伝統的な造り。
2009と、4年熟成させた2009のリセルヴァ、そして新ヴィンテージ2010
年を縦飲み。
澄み切ったミネラル感とはじけるような甘酸っぱさ、妖艶なブーケが印象的。
どれもすごい高級感あり。

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『FATTOI ファットイ社』
ここは大好きなワイナリー。ブルネッロワイナリーの中でもコストパフォーマンス
がよく、特にここのロッソ・ディ・モンタルチーノは酒屋で大体12ユーロくらいなので
普段飲みのおうちワインに最適なんです。
ここも、数日前にボトリングしたばかりというブルネッロ2010を持ってきて
いました。大樽とフランス製のトンノーでの2種類の木樽での熟成。まだちょいと
早いですがじっくりと成長していくような期待させられるポテンシャルな味わい。
いつまでもグラスに残る素晴らしい芳香。
こういうワインを飲むとどうしてもグリルした牛フィレが食べたくなって困るのです。

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『FATTORIA DEI BARBI ファットリア・ディ・バルビ社』

ちょっと面白いワイナリーが出ていました。というのもここは大量生産型
の巨大ワイナリーでイタリアでは今やどこのスーパーマーケットでも販売
されています。わざわざこんな小さな試飲会に参加しなくとも、いまさら
宣伝する必要もなかろうに、と思わされるのですが、なぜかちゃんと広報
の人が来ていて今年のできなど説明していました。
ここもブルネッロ2010を試飲。

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こちらはブルネッロワイナリーの大御所たち。
このラベルを見ただけでテンションあがります。

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『PIETROSO ピエトローゾ社』

イヤーすばらしかった!ブルネッロ2009。
恐るべし競合相手たちがこれでもか!とすごいワインを出してくる
激戦地区の中でも抜群。
香りや味わいの奥行きが何重にもこだまするような広がりに鼻膏が震えま
した。秒単位で変わるそのグラデーションを堪能。
今まで弦楽4重奏を聞いていたのが、急にオーケストラの交響曲を
聞くような感じで、もっともっと耳を澄ましたくなるようなワイン。

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ブルネッロのお次はキャンティ・ルフィナのコーナーへ。

数年前のこのブログにも書きましたがルフィナは大好きな地域。
フィレンツェの北東にあり、キャンティの中ではもっとも北で高地に位置
するゾーンです。ルフィナ地区は北から南まで約18KMでブドウ栽培面積
はキャンティクラシコの100分の1。キャンティクラシコとは土壌も気候も
異なるため、同じサンジョヴェーゼのワインでも特徴が異なります。
ルフィナには22社のワイナリーが存在しますが、その半分が有機栽培を
しています。残りの半分もほぼ無農薬栽培にてブドウを育てているという
地域全体が今の流行りとは別に昔から自然派ワインを造っていたという
すごい地域です。

キャンティルフィナ生産者組合はあるのにキャンティクラシコやブルネッロ
とは違い、”アンテプリマ”のイベントは行っていないのでこの試飲会では
とてもよい機会。

『FRASCOLE フラスコレ社』
ルフィナ地区の中でもかなり北に位置するワイナリー。近くには1654メートル
ものファルテローネ山があり、ワイナリーも標高400メートルのところにあり
ます。既に99年からビオワインとして生産しています。
フラスコレDOCGとフラスコレのリセルヴァ2009 DOCGを試飲。
フラスコレのほうはステンレスタンクのみの造りですが、これで十分満足感
のあるワインでコストパフォーマンスもよい。11ユーロくらいで酒屋の棚に並んで
います。リセルバは12ヶ月の熟成で、華やかさあり品格あり。好きだなー!

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『SELVAPIANA セルヴァピアナ社』

ここのワイナリーは最もルフィナの特徴を持っているように感じる
ワインです。色がキャンティクラシコのような濃いルビー色ではなく
薄いガーネット色。立ち込めるその匂いだけでうっとり。
キャンティルフィナ2012とリセルヴァ2010と同じくリセルヴァの2009。
どちらも伝統的な造りで、ミネラル感溢れるワイン。
ブルゴーニュ的な高貴さもあり。
リセルバはできのよいヴィンテージだけ造られ、特に2009は最高
のヴィンテージとのこと。納得。

試飲会には他にもキャンティクラシコやヴィーノ・ノービレのワイナリー
そしてボルゲリからは『ミケーレ・サッタ』やエミリア・ロマ
ーニャ州のサンジョヴェーゼ・ディ・ロマーニャのワイナリーも参加していました。

唯一残念だったのはあまり生産者が来ていなかったことでしたが、それでも
いろいろなサンジョヴェーゼの新ヴィンテージをじっくり堪能できました。
試飲会には朝から参加してバンバン飲んだのですが、やっぱり朝って口が敏感
なのか愉しめました。一緒に行った友人とこれからは「朝飲みに限るね!」
と言い合って帰宅。日曜日でよかったー。

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SANGIOVESE PUROSANGUE

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2015/01/17

『THE PASTRY COLLECTION 日本人が知らない世界の郷土菓子をめぐる旅』

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驚異的におもしろい本に出会った。
『日本人が知らない世界の郷土菓子をめぐる旅』
郷土菓子研究社、27歳の林周作さんの本。
約1年半かけてヨーロッパから世界各国の伝統菓子をリサーチをした
記録である。本には16カ国、250種類以上の郷土菓子の中から
厳選67種類が紹介されている。

これだけでもスゴイのだけど、その旅というのが自転車!
冗談じゃなくホント!
本の1ページに林さんと自転車の記念写真があるのだが、確かに
大きなスーツケースが前の車輪の両側に備え付けてある。こんな自転車
でヨーロッパ(東欧も含め)横断なんて考えただけで気が遠くなる。

この話を聞いたとき、頭の中で自動的に、ガッシリ体系+日焼け肌という
もろ体育会系青年を思い浮かべていたのだが、京都『ラ・メランジェ』の
松宮さんのご紹介で実際に林さんに会ったとき、あまりのそのイメージとの
差に愕然。色白で細身、バイオリンでも習っていそうな、毎日図書館に
通っていそうな、押し花を趣味としていそうな感じの人だったのだ。

こういう人が心身ともにものすごいパワーを持っているんだろうな、と心の
中でつぶやいたのは的中。
当時働いていたフランスから所持金23万円で、上海めざしてひとり自転車
を漕ぎ出したのだからフツウじゃないね!
旅先の宿泊は持ち金の予算から、民家などに泊めてもらったそう。
泊めてくれたホストファミリーには、お礼として日本の団子を作ってあげたそうな。
林さん以上に、この見知らぬ日本人を受け入れた外国人ファミリーのほうが
シュールな体験をしたに違いない。
そんなフツウじゃないお菓子の旅の本は、林さんがその先々で撮った写真
が盛りだくさん。そして各国の、まさに日本ではまだ紹介されたことのない
郷土菓子がレシピつきで載っている。
イタリアにもよく似たお菓子があって、やっぱりヨーロッパは陸続きなんだなー
と思わされたり、材料とレシピを読んでも想像できない味と食感のものや
今すぐ食べてみたい!これ好きかも!と思わせるものなどなど、ページを

めくるたびにバラエティー豊かなスイーツが登場。
何よりもお菓子の紹介がフッと一人で笑ってしまう、シニカルな独特のタッチで
描かれていて文章としても面白く読める本。
不思議な林ワールドに引き込まれて、一気に読み終えてしまった。
ボスニア・ヘルツェゴビナとかアゼルバイジャンとか、今まで行きたいと思った
こともないような遠い国も、この本のおかげで親近感がわいたし、イタリアに
いる移民を通してしか観ていなかったトルコやルーマニアのお菓子文化を知って
自分の無知さにも気がつかされた。

そして林さんにはなんと林さんが自ら作られたスペインとアゼルバイジャンの
お菓子をいただいた。

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パッケージも商品説明も全部林さんのもの。
スペインはアンダルシア地方に伝わるお菓子”ポルヴォロン”。あらかじめ
炒っておいた小麦粉で作られたクッキーで、グルテンの発生がなくサラサラ
と口の中で溶けるお菓子。林さんのアレンジでほうじ茶や抹茶味に。
なんというやさしい食感!その繊細さは和三盆よりなめらか。何個でも食べたい!
そして餃子みたいなお菓子シェチェルブラ。アゼルバイジャンのお菓子。
これサルデニアの郷土パスタCULURGIONESにそっくり。
食べてみると、サクサクっと香ばしい皮にカルダモンなどのスパイシーな詰め物
があり、日本のフワフワ生クリームのケーキよりもこちらの方が煎茶に合う。

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それにしてもお菓子を通して知らない国の味覚を感じるのって面白い。
確かに郷土菓子ほどその国の、その地方の歴史や風習を外地や後世に
伝えるものはない。それは料理以上かもしれない。この甘い固まりは1種の
学術だとも思う。研究し出すときりがない。
そして何よりも心動かされるのは、林さんのお菓子に対する情熱度合いの
大きさだ。林さんにとってお菓子がある限り、地球は果てしのないパラダイスだ。
これから第二弾アジアの郷土菓子をめぐる旅に出られるそう。
もちろんチャリで!

そのレポートもぜひ読んでみたいな!
そしていつか林さんに世界の強度化しが食べられるお店を日本につくって
ほしいなと真剣に願っています。

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郷土菓子研究社

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2015/01/15

『現代農業2月号』イタリアンナスVS日本のナス

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『現代農業2月号』のイタリアンナス記事のご協力をさせていただきました。
この雑誌、ちょうど「文藝春秋」とか「小説新潮」とかと同じサイズと
分厚さで、農業家向けの専門的な難しそうな本なのかなと思いきや
野菜をつかった地方の郷土料理のレシピや、農家さんの野菜造りの
コツやエピソード、珍しい品種紹介などなど、ほのぼのするような
イラストと内容でとても読みやすくおもしろいのです。

2月号ではイタリアのナスと日本のナスをあらゆる視点から比較
しています。
このところイタリアでもナスの種類がものすごく増えていますが
一般的なイタリアンナスの特徴は頑丈なこと。
皮も実もしっかりしていて調理するのに日本のものよりずっと時間が
かかります。アクも強い。オーブンでじっくり焼いたり、油で揚げたり
する料理が一般的ですが、日本には生でサラダのようにして食べら
れるナスがあるんですね。同誌には、生でオリーブオイルを
かけて食べてみると、アクもなく淡いリンゴのようを食べているような
甘味があるという”あのみのり”という京都で栽培されている品種が
紹介されています。
これ食べてみたい!

個人的に2月号の1番の注目記事は、なんとイタリアン精進料理をふる
まっている広島にある浄謙寺というお寺のお話。
住職の法話の後に、イタリアン野菜を使った本膳と二の膳がだされ
るというもの。これがおいしそうなんです。
スタッフや近所の農家さんから持ち寄られたイタリア野菜で作られて
います。
野菜を作る人、料理を作る人、それを食べる人がつながり、幸せの
輪がひろがっていくことがこの料理に込められた願いだそう。
イタリアン精進料理で説法するとは、なんという粋なお寺でしょうか。

ここで法施をうけてみたいなあ。

それにしてもイタリアでも日本でも農家の人ってみんないい笑顔してます。

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現代農業

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2015/01/12

ヒサタニミカのイタリア食道楽7年目に突入!

Testaccio

2014年ももう終わりかーと思っていたのが新年ももう10日以上過ぎ
てしまい月日の経つ早さについていけない今日この頃。
遅ればせながら旧年中にこのブログを訪れてくださったみなさまどうも
ありがとうございました。

このブログを始めたのが2009年のこと。
なんと今年で7年目に突入することになりました。
自分でも信じられない快挙です。
書きたいことがいっぱあるのに更新できず、写真だけが溜まっていく
という日々で、ムリせず写真だけ掲載して文章は一行くらいにしようと
心がけているのですが、なぜかいっぱい書いてしまう性分なのです。
そんなわけでいつも急いで書き上げた雑文を読んでくださっている
みなさまに感謝。

自分で過去の記事を読み返して見ると、いろいろ変わったことも
あります。たとえばもう今は無くなってしまったお店や、当時は気に入って
いたけれど、再び訪れたときは経営者や料理人が代わっていてまるで
別の店になっていた、などなど。
なのでこのブログをご覧になった方は、あくまでその日の情報であり
私個人の感想ということでご了承ください。

それにしてもこの19年のイタリア食生活で想うのは、日本に紹介されて
いるイタリア料理、食材、料理人、お店は氷山の一角であるということ。
”今”のイタリア料理はもっと進化している!もっと面白い!もっと奥深い!
そんなことをもっとこのブログを通して語り継ぎたいなとますます思って
います。

ということで、みなさん今年もどうぞよろしくお願いいたします。





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