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2016年5月

2016/05/16

『料理通信6月号』

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現在発売中の『料理通信』6月号のワールドトピックスにローマ情報を
寄稿しています。
ぜひご覧ください!

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料理通信 The Cuisine Magazine

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2016/05/15

簡素で美しい老舗『TRATTORIA SETTIMIO AL PELLEGRINO トラットリア セッティミオ・アル・ペッレグリーノ』

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久々の『セッティミオ・アル・ペッレグリーノ』。
完全予約制で、さらにドアに鍵がかかっているこのレストラン、ナボーナ広場
近くにありまがらも一見さんお断り的な雰囲気ムンムン。
玄関のインターホンを押すと、ご主人のマリオさんがお出迎えして
くれます。そしてお店に入ると、あたかもマリオさんの自宅に招待されたような

錯覚に陥ります。

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以前にもこのブログに登場したこのお店、1932年に創業。

マリオさんとテレーザさん、ご夫婦で切り盛りしています。

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ワインボトルとカラフにあわせてあつらえられた大理石の棚。

ピカピカに磨かれているアンティークの木製家具。

みっちり目の詰まった重みのあるコットンのナフキン。
ちょっとゆがんでいるけど磨き上げられたカトラリー。

このお店にある何もかものものが、昔から大切に使われているのが
わかります。
モダンハイテック、NYスタイルのインテリアの新店もいいけれど
プラスチックか布かわからない薄っぺらいナフキン、ゴム製の
ランチョンマットでなく、重みのある真っ白なコットンのナフキンで
食事ができるこのお店に、ただならぬ贅沢さを感じるのです。

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メニューはいたって素朴でシンプル。
さて、私のお気に入りは断然パスティーナ・イン・ブロード。

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パスティーナという小さな粒状のパスタが入ったスープ。
一見お粗末に見えるこの料理、結構しっかりした味わいで
いい出汁でてるんですよ。
ちょっと鍋の最後にするおじやみたいな感じで、イタリア料理では
珍しく疲労した胃にもやさしい一品なのです。

いわゆる家庭料理で、トラットリアではほとんど出しているところはありません。

そういう料理を出すところがまたこのお店らしさ。

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トマトソースのスパゲッティー。これがまたなんのひねりもなくておいしい!
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セコンドには名物のポルペッタ。
混ぜ物が少ない感じでお肉のうまみしっかり。シンプルイズベスト。

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旬の時期も終わりにさしかかってきた、アグレッティで〆。
オリーブオイルとレモンで。

パンがなければ食べられないような、脂っこく塩辛い味付けのローマ料理
のお店も多いですが、ここは本当に素朴でやさしいマンマの味そのもの。
お会計も素朴。

創業1932年の『セッティミオ・アル・ペッレグリーノ』にて、逆に新鮮さを感じた
ディナーでした。

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SETTIMIO AL PELLEGRINO 
セッティミオ・アル・ペッレグリーノ

Via del Pellegrino 117,  Roma

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2016/05/09

究極のモッツアレラ・ディ・ブーファラ『TENUTA VANNULO テヌータ・ヴァンヌーロ』

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みなさまこんにちは。
長らくお休みしておりました。
一時期あまりに仕事がハードになり、ブログ作成にPCに向かえず
掲載したいことが山積みになったまま、あっという間に日が経って
しまいました。
その間にも2009年から続けているこのブログへの愛着と、いろいろ
な意味で自分の中で大切な記録であることから、早くまた再開したい
とずっと思っていました。
約1年もお休みしていましたが、その間にもここに訪問くださったみなさん
本当にありがとうございました。
またこれからも懲りずにこのブログにどうぞお越しくださいませ。

新着記事は、水牛のモッツァレラ工場の話題。
ローマから車でナポリ、サレルノを超え、南に下ること3時間。
農業とモッツァレラ工場以外何もないという感じのこの殺風景な地域に
突然現われるのが『テヌータ・ヴァンヌーロ』。
同地区に多数あるモッツァレラ・ディ・ブーファラの生産工場とは全く
一線を画す工場なのです。

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ここで飼われている600頭の水牛のための餌(麦やとうもろこし)は
全て自社で有機栽培されています。
よりおいしい牛乳を生産するため、農薬、添加物一切なしのBIO食材
だけを食べさせているというわけ。さらには病気になった牛は漢方で
治療、薬はやりません。

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家畜上の真ん中にはなにやら回転している黄色い物体が。
これは水牛のためのシャワー。ここから常時水が出ていて、黄色い
ブラシがくるくるまわっています。牛たちはここで自分の体をブラシに気持ち
よさそうにすりよせていました。
固いコンリートの上ではなく、ゴム製のマットの上で寝させている
のも、牛にストレスを与えないため。
毎日の清掃も徹底して行なわれているために、家畜工場の鼻をつくような
匂いもありません。

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ミルクを搾るシステムは北欧製の最新のマシーンが導入されています。
”気が向いたとき”だけ、乳搾り室に入っていく牛さんたち。
一般的な工場のように、強制は一切されず、1日中ミルクを搾らない牛も
います。搾ってから3時間以内にまたこの部屋に入ろうとするとする牛も
いますが、バーが自動的に下り乳搾り室に入れなくしています。
牛につけられているチップを通し、ミルクを搾った時間が工場のコンピュータ
に報告、1頭1頭コントロールされているのです。

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年老いてミルクが出なくなった牛もそのままここで生き延び、最後には
この心地よい棲家でひっそりと死んでいきます。
決して精肉にすることはないそう。

同工場内には牛皮製バッグの工房も。
ここで職人がコツコツと一点ものの鞄を作っています。牛革はトスカーナ
から仕入れているもので、ここの水牛の皮ではありません。
牛革の自然の色をのこしたシブいバックがたくさんありました。

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これだけすごい水牛工場を見て、味見しないわけにはいきません。
『テヌータ・ヴァンヌーロ』の中には、ここのモッツァレラが食べられる
お洒落なレストランそしてカフェがあります。

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水牛のミルクでつくった、ジェラートやヨーグルトが味わえるカフェへ。

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プレーンヨーグルトとブリオッシュを注文。
ストレスフリーの水牛のミルクの味は、フレッシュでなんとも濃厚。
コクが違う!
あそこまでする価値がこのヨーグルトを食べて納得。

ちなみに『テヌータ・ヴァンヌーロ』の製品はこの工場内のみの限定販売。
小売店やレストランへの卸しは一切ないのです。

閑散としたこの地方にいきなり高級ホテルのような外観の『テヌータ・ヴァンヌーロ』。
北欧の最新機器を導入した工場、レストラン&カフェ、農業工具博物館、すごいもの
を建てたもんです。
どこよりも美味しいモッツアレラチーズを作るというオーナーの信念ですね。

笑ってる?というようなやさしい目つきの水牛が印象的でした。

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TENUTA VANNULO テヌータ・ヴァンヌーロ

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