食材店&エノテカ - NEGOZIO & ENOTECA

2014/01/08

『EATALY ROMA』で想うこと

2806_361

年末にどうしても『イータリー』に寄る用事があって、混んでる
だろうなーと思いながら入店したら、イヤな予感的中。
4階建てのビル中が押すな押すなの大混雑。
2012年にオープンした世界最大規模のローマイータリー。食材はもちろん
本屋あり、売り場内で生産しているコーナー、イートインコーナーありで
一つ一つ商品を見ていると、すぐに半日つぶしてしまうほどとにかく広い。
初めて来たときは『イケア』で買い物をした時と同じ、この「売り場どこで
終わるの?!」という疲労感がありました。

2806_321

それにしても、「この人入りはオープン時だけじゃないの?」という
ロマーノの予想は大きく外れて、平日の朝とかでない限り、常に結構
繁盛している感じ。最近はツーリストも見かけるのでちょっとした
観光スポットにもなっていると思う。
年末はヘトヘトになりながらお店を出たので、年始の買い物は
週末の朝早めに行くことに。

2806_378 20131115_123534 20131115_131028

『イータリー』で好きなところは店内で見られる生産コーナー。
モッツァレラ、手打ちパスタ、パン、ビール、製菓などなど自社生産
している新鮮な食材を買ってできたてをその場で食べられること。
今まではこういうのは個人店でしかあり得ませんでした。例えばパスタ
専門店の奥でこういった手打ちパスタを作っていたり、パン屋さんも
チーズ屋さんも同じ。ここではいろいろな食材の生産を見比べながら
その日の気分によって選べる贅沢さがあります。

20131115_132414

今日の”気分”で精肉コーナーへ。
前はなかったのに新しく設置されたのか、今世界で流行している
熟成肉の冷蔵庫がありました。さすが『イータリー』。

20131115_132716

ずらりと熟成されている牛肉には精肉屋さんの名前と産地
が表示されています。肉屋さんで選ぶのですね。
こういうシステムも『イータリー』ならではです。

20140104_120926

精肉コーナーのイートインでランチをすることに。
ピエモンテ産グランダ牛のハンバーグにラード、タマネギ添え。
ポテトのオーブン焼きもついて12ユーロほど。パンは無料で
ついてきます。もちろん『イータリー』内のパン屋さんのもので
有機栽培小麦で生産されたなかなかおいしいパンです。
バラディンの赤ビールと。
グラスワインメニューは、どのイートインコーナーでも傘下にある
フォンタナフレッダ社が圧倒的に多くちょっとバリエーションが少なく
つまらない気が。

20140104_124230

もう一つ『イータリー』ならではでおもしろいのは、従業員たちが
一般客と同じテーブルで食事をするところ。普通飲食店の従業員
は裏で食べる”まかない”というものがありますが、ここではその”まか
ない”は『イータリー』内のイートインコーナーなのです。みんなわりと
すいている時間に来て、制服のまま食べています。
これくらいの価格のレストランであれば、確かに客としてもイヤな気は
しないし、作った人が自ら作ったものをおいしそうに食べているとこっち
も安心して食べられる感じがしました。

20140104_120628

ふと横を見ると、ひとりでもぐもぐ食べているロマーノがたくさん。
一緒にいた京都からの友人が「うわー!イタリア人がカウンター席でひとりで食べてる!」
と叫んだので爆笑。
たしかに日本の1杯飲み屋みたいな光景。イタリア人の食事といえば
家族で囲む食卓とか、大勢の友人達とピッツエリアでわいわいみたいな
常に大勢の人と一緒に食事をするイメージ。実際たいていそうな
のですが『イータリー』では”イタリア人もひとりで食事をすることが可能である”
ということを自分の眼で確認することができます。(ちょっと大げさ?!)

注文を取りに来たカメリエーレが内容をタブレットに打ち込んだり、エコバック
持参で買い物している人々、混み合うレジで行列に並んでいる人々などなど
「ここは北欧か?」みたいなイタリアらしくないイタリアを見られる意味でも
『イータリー』っておもしろい。
でももっと思うのは『イケア』ができたときに周りにあった、個人商店
レベルの家具屋さんが一気につぶれてしまうようなことがなければいいな
ということ。イタリアのいろいろな業界で競合相手との差別化が急伸していく
のは消費者にとってもいいことですが、それにしては『イータリー』はあまり
にも強豪な新顔です。

2806_316

***************

EATALY ROMA
イータリーローマ

***************

|

2012/07/06

テスタッチョ新青空市場がオープン『NUOVO MERCATO DI TESTACCIO』

507_009_1

私の住むテスタッチョ地区にはローマで最も古い青空市場があります。
12年前にこの地域に引越しを決めたのもこの市場が大きな理由のひとつ
でした。そんな大好きなテスタッチョの青空市場、以前にもこのブログの
コチラのページに掲載しています。

この青空市場に、もう3年ほど前から同じテスタッチョ地区内で移転の
話が持ちあがっていたのですが、なんせローマ市役所の管轄なので
新しい施設の工事が1年ほど前に完了していたにもかかわらず、○○の
書類におえらいさんのサインがまだない、とか電気配線に問題がある
とかで、お約束通りにオープンがのびのびになっていました。7月2日
リニューアルオープンという張り紙がこのあいだから市内中に張られた
のですが信じる人は誰一人なく「もう8月のバカンスに入るから秋以降に
なるに決まってる。」という暗黙の了解だったのが本当に2日に開いて
これにはみんな仰天していました。

そんなすったもんだがあったテスタッチョの新しい青空市場へ。
いざ到着するとそこには下町とは思えない白く新しい建物が!広い!
ついこのあいだまで通っていた古ーい青空市場からは見違えるよう
な変わりようで、ドキドキしてきました。ここでのくらしの大事な場所が
ヘンテコなものになっていたらどうしようという不安。
今まで毎日のように顔を合わせていたお肉やさんのチェーザレや八百屋
のマッテオもみんなちゃんといるのかなー!?大丈夫かなー!?

507_003_1

中に一歩入っていつもの果物やのおじさんの威勢のいい声が聞こえて
ちょっとほっとする自分。
外の光が十分入るような天井になっていてなかなかいい感じ。
前の青空市場にあった101店舗のお店が全部ではないもののほとんど
同じメンバーでこちらに移動してきました。

507_001_1

真っ先にいつもの精肉屋さんチェーザレの店へ。あったあった!
チェーザレがうれしそうに「チャオー!」と迎えてくれました。
売り場の後ろには前の2倍も3倍もある大きな冷蔵庫が!
当然温度調節もすべて最新のコンピューター管理です。
流し場も広く、なにもかもピカピカ。
それでもショーケースのおいしいお肉は同じ形で同じ値段。
よかったー。

507_005_1

お次は八百屋のマッテオの店。いましたいました。
彼も新しい広くて新しいお店の前で「どう?気に入った僕の店?」
とうれしそうでした。
いつもの桃とトマト、ルーコラを大量に買ってここでもひと安心。

507_016_1507_019_1

前の市場ではいかにも”露店”という感じだったお店が、同じものを
売っているのに、新しいマーケットではどこも”ブティック”に見えるので
笑ってしまいました。

507_011_1

市場にはレストランやBAR、ホテル&レジデンスまで完備しています。
地下には駐車場を建設中。

507_012_1_2

真向かいには先日ローマの若手アーティストのエキシビジョンのあった
モダンアートミュージアム「MACROマクロ」。
市場は日曜を除く毎日7時半から午後2時まであいてます。
9月以降は週2回午後も開業するそう。

古代ローマ時代からあったテスタッチョ市場。2千年以上たった今でも
みんなが集まるエキサイティングな空間であることに変わりなく、やっ
ぱりテスタッチョって大好き!と再確認。
毎日の当たり前のくらしの習慣がいかに大切か身にしみた朝でした。






|

2010/04/02

チーズの殿堂 『LA TRADIZIONE ラ・トラディツィオーネ』

Dscn2940_1_2

ローマ市内北部のチプロ地区にある高級食材店『ラ・トラディツィオーネ』。
この街にはいろいろな食材店がありますが、チーズとサラミの品揃え
に関してはローマ広しといえど、ここの右に出るものはどこにもない!と
いうお店。

Dscn2932_1

『ラ・トラディツィオーネ』はレンツォさんとヴァレンティのさんの2人兄弟が
経営する老舗。ウンブリアに小さな自社工房があり、そこであらゆるチーズ
の熟成も行っています。
お店で販売されているチーズは、自社工房のもの、イタリアのほかの
地方から仕入れたもの、海外の輸入チーズとゆうに300種類は超えます。
たとえば青カビチーズだけでも何十種類とあるのです。
あまりにもいろんなチーズがあるので、選ぶ時にはレンツォさんが少し
ずつ「食べてみな」って感じで味見させてくれます。
ちょっと迷ったフリして2回味見させてもらったり。
そしてチーズにあわせた自家製のジャムやムスタルダまでが量り売りされ
ています。
これはカルバドスでウオッシュしたカマンベール。
かなり濃厚な味わいで、独特な臭みがたまりません。

Dscn2943_1

サラミとハム類もチーズに負けず劣らずすごい品揃え。
この小さな店に天井から床までぎっしり詰め込まれています。
イタリア全国の名物サラミはなんでもあり、特殊なものはバローロのワイン
に漬けた豚のサラミや、血のサラミ、馬やトナカイのサラミまで。
まさに珍味佳肴のオンパレード!

Dscn2935_1

レンツォさんはスローフード協会ラッツィオ州の会長さんで、ここで月1度
チーズのセミナーなども行い、食べるだけでなく学ぶこともできる、まさに
チーズの殿堂なのです。

お勧めのチーズ4種、サラミ2種をゲットしてキャッシャーへ。
あらら、お値段も一流!

横で買い物をしているおばさん2人組みが「この店、うちの近所じゃなくて
よかったよー。近くにあったら毎日通いつめてこのおいしいチーズとサラミに
ダンナの稼ぎ全部使い果たしてたよ。」と肩をたたいて笑いあっていました。
ご馳走に囲まれてお財布とにらみ合いながら悶々と葛藤するおばさん2人。

わかるーその気持ち。うちも近所じゃなくてよかったー!

Dscn2945_1_2

*************************

LA TRADIZIONE

ラ・トラディツィオーネ

************************

|

2009/10/26

ローマ郷土料理発祥の地 下町テスタッチョの朝市

Dscn0719_1 Dscn0720_1

毎朝の日課、近所の朝市へ。
市場中とびかう、ローマ弁のかけ声の意気のよさ。

ローマに来たころはこの量り売りをどのように注文してよいか

全くわからず、やっとそれができるようになったときイタリア語の

上達を自分で実感したものでした。

Dscn0717_1_3

ローマでも一番歴史の古いこの青空市場。
それは古代ローマ時代にテスタッチョがギリシャからテベレ川を
通って小麦や塩、大理石がローマ帝国に運び込まれていた港で
あったことから由来します。そのころから港町として栄え、ここに
市場が存在していたといいます。その証拠にこの地域には今でも
食材を運んでいた容器、レンガのつぼのがれきの山があります。
今ではその山を掘って洞窟のようにし、ディスコやレストランになって
いてローマの面白い建築のひとつに。

Dscn0721_1_2

ひいきのお肉屋さんは市場でも老舗のチェザレの店。
トリッパや牛テール、子羊まるごとなど、ローマの郷土料理に
欠かせないお肉も何でも揃います。
お肉を注文すると、チェザレが指定した大きさにその場でトントン
ときってくれます。その包丁さばきのきれいなこと。
それをどのように料理するといいかとコツまで詳しく教えてくれる
のは老舗店ならでは。
チェザレのおかげで”肉の新鮮度合”の見分けも学びました。

お肉は精肉屋さんで、野菜は青果店で、チーズは専門店で。
歴史があって、新鮮で、レシピのコツまで教えてくれる青空市場。
気がついたらスーパーでの買いものがつまらなくて、今では
ほとんど行かなくなりました。

Dscn0724_1

| | コメント (0)