プーリア レストラン - PUGLIA LOCALE

2011/09/12

チェーリエ・メッサーピカ『CIBUS チーブス』

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食の宝庫プーリアでも、その豊かさにおいて頂点にあるのがこの
チェーリエ・メッサーピカ村。オストゥーニの隣町で人口は2万人。
イタリア人でも知る人の少ないこの小さな無名の村には43軒も
のレストランが存在します。ミシュランに掲載されているお店は4軒。
見渡す限りのオリーブ園に生で食べられる生きた魚介類。
ポドリコ牛から郷土チーズまで数え切れないほどの特殊な地元食材
が存在します。そのチェーリエ・メッサーピカで私が一番好きなオス
テリア『CIBUS』へ。リッリーノの愛称で有名なアンジェロのお店。
もう10年以上通っても、いつもお店に足を入れる瞬間から
胸いっぱいになる場所。
このお店そしてリッリーノを通して知り合ったチェーリエ・メッサーピカの
地元の友達達10人とディナー。

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プーリアの在来品種ネグロアマーロのロゼ。このブドウはイタリア
品種の中でもロゼに向いている3大品種のひとつ。
白ワインと赤ワインのよいところをとったのがロゼ、というのが
文字通り納得できるワイン。一口飲んで冷たい一筋のワインがスーッ
と胃まで届きました。みんなで久しぶりの再会に乾杯して近況を語りあい。

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アツアツの黒オリーブ。オーブンで焼いています。

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チェーリエ村のカゼイフィーチョで朝に作られたリコッタチーズを
フィオーレ・デイ・ズッカ=かぼちゃの花に詰めたもの。リコッタチーズ
といってもこれは地元のポドリコ牛のミルクだけでつくったもの。
ワインに合う面白いおつまみがこうしていっぱいでてくるのも『CIBUS』
の好きなところだなー。

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ミニカプレーゼ。モッツァレッラはカンパーニャの名産ですが
この地でも結構生産されています。夏らしいアンティパスト。

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これはストラッチャテッラといってプーリアの郷土チーズ”ブッラータ”
の中心部、つまりモッツァレッラと生クリームを混ぜたもの。
黒トリュフとオリーブオイルがかかっています。
見たとおりものすごく脂肪分が高いチーズなのですが、これは絶品
珍味!みんな奪い合って食べてました。体に悪いものほどおいしい
とはよく言ったものです。

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定番料理、麦と夏野菜のサラダ。プチプチした麦の食感。
サラダをあえてあるオリーブオイルのうまみを感じます。

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半分まだいきている生のタコがでてきました。ゲソの部分です。
リッリーノが「塩もレモンもオリーブオイルも何もつけずに食べろ」と
言ってみんなでそのままかぶりつきました。初めて生のタコをそのまま
食べたのですがイヤーおいしいものですね。2匹分食べました。

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こよなく愛する一品”そら豆のピュレ”。チェーリエの伝統料理。
ジャガイモよりも苦甘いそら豆のピュレに歯ごたえのよいチコー
リアやしし唐を炒めたもの、生のたまねぎと一緒に食べます。
これでもかというほどたっぷりとオリーブオイルをかけます。
肉や魚料理を上回る素晴らしい野菜料理です。

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「SEGNAPENTE セニャペンテ」と呼ばれる水と小麦粉だけで
つくった手打ちパスタ。もちっとしていてこれはうどんですね。
ポドリコ牛と豚の肉のラグーにこれまた郷土チーズのカーチョ
カバッロ、すごい酸味のあるリコッタフォルテそしてパン粉がか
かっています。野性味のある肉肉しいラグーにリコッタフォルテ
から来る酸味もっちりした麺、なんかものすごいクセのある一品
なのですがそれが脳裏に焼きつくおいしさでした。

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ラム肉の煮込み。リッリーノ曰く今が一年で一番肉にうまみが
増す時期だそう。ラムは苦手なのですが、これはめちゃくちゃに
おいしかった。ものすごく肉の味がしました。あたり前なのですが
臭いという意味ではなく噛むごとに野生のにおいを感じました。
いい肉とはこういうものかと体感。

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ポドリコ牛、ソーセージ、馬肉、ポテトのグリル焼。粗塩で。
リッリーノが自ら作った専用の釜で焼いたもの。全部おいしすぎ。

野生の、自然の、肉のうまみが噛むごとに。

これには赤のネグロアマーロで。

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アーモンドのジェラート。

このあともまだまだチーズにドルチェ、リッリーノのお母さんの
手作りのリキュールなどなどありとあらゆるものが出てきました。
写真を撮るのも忘れてリッリーノの家族や友達たちとしゃべり
続けた夜。
『CIBUS』があるだけで「イタリアに来てよかった」と心から思えるような
大袈裟だけど本当にそういう場所なのです。

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CIBUS  チーブス

Via Chianche di Scarano 7
Ceglie Messapica Brindisi

Tel 0831 388980

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2011/09/07

ORIA オリア - 老舗喫茶『BAR CARONE カローネ』

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マンドゥリアを少し北上したところにあるORIAオリア村で。
旧市街の通りを歩いているとなんだかレトロな雰囲気の気になる
BARを偶然発見!こういう店は入らずに通りすぎることはできません。

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その名も『BAR CARONE バール・カローネ』。1938年、つまり
70年前からここにある喫茶店。店内は昔のままのインテリアが
残されBARの博物館みたいになっていました。

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これは第二次世界大戦の時代に実際に使われていた炭酸水
を作る機械。その当時はまだこのあたりにはガス入りウオーター
が売られてなかったそう。使い方を説明してくれるご主人のジョヴ
ァンニさん。このマシン、未だに使えるそう。

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右はアイスクリームを作る機械。この地域は本当に夏は熱帯亜
になるのでアイスは必需品だったのでしょうねえ。

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レトロなお盆たち。

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昔の食後酒やお酒。70年前の店内を想像してみました。
おそらくコーヒーを飲むだけでなく、人々の社交場として賑わって
いたんでしょうねえ。
有名芸術家の大理石彫刻なんかの博物館よりも、普通の人たち
が使っていたこういうものを見るほうがワクワクしてしまいます。

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このお店の名物の『SPUMONE スプモーネ』を注文。
スプモーネとは早い話が手作りのアイスクリームのこと。
このアルミの容器に3種類くらいのアイスを層にして冷やします。

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それを縦に切り分けます。

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アーモンドにチョコレート、ナッツの3種類の味。
この地方はアーモンドが名産なのですが、このアーモンドのアイス
は素晴らしかった。アーモンドのアイスというとこってりした味わいを
一瞬想像したのですが、ものすごくさっぱりとした甘みでした。

アーモンドってこれほどにおいしいものかと感心してしまいました。
四角いスプーンも何気にいい雰囲気だしてます。

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こちらはアイスアーモンドミルク。
なんというさわやかなでやさしい味わい。ここの人たちは
この飲み物で暑い夏を乗り切るそう。

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頼んでもいないのにいろいろなものがでてきました。
こちらはジョヴァンニさんの娘さんが家で作っているというアーモンド
のクッキー。噛むと外は硬く中はふんわりしています。意外と甘さ控え
めでおいしいのです。

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「これ食べて。」と出されたレモンシャーベット。
ちょっとちょっとこれ『ラ・ペルゴラ』のハインツ・ベックさんが作っ

たんじゃないの?というほど素晴らしく繊細な仕上がり。尖った

酸味もなく泡とも氷ともなんとも言いがたいひんやりしたものが口の

中で噛む必要ももなくなめらかに溶けていきました。

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いろいろなものが出てきたあと、ジョヴァンニさん今度はアルバムを
もってきました。そこには毎年のクリスマスシーズンのウインド
デコレーションの写真がいっぱいつまっているのでした。アルバムを
めくるとミラノの『ペック』も顔負けのガチョウやザリガニの形をした
巨大なアーモンド菓子が。それも名産のアーモンドを使ったお菓子が
毎年形を変えて堂々と小さなショーケースを飾っているのでした。 
なんていいお店なんでしょうか。このBARの大ファンになってしまい
ました。

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思いがけず長居したあと、アーモンドクッキーを購入してジョバンニさん
にまた来ると約束してお店を出ました。たかがBARですが懐かしく温かい

気持ちにさせてくれたこのお店。どんなに世の中が変わろうといつまでも

いつまでも同じスタイルで残っていてほしいものです。

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BAR CARONE バール・カローネ

Via Roma 10  ORIA (BR)
Tel 0831 845372

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2011/08/31

プーリアで夜中のタコ屋台

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この国で一番心が熱くなる地、プーリアへ。
このイタリア半島のかかとの部分に位置する、古代ギリシャ文化
が深く根付いた自然の大地。
イタリア全国”食の宝庫”とよばれるところがたくさんあります。
シチリア、ピエモンテ、ウンブリア。でもプーリアの食の豊かさ
というのはちょっとそれらとは一線を引く感じです。
オリーブオイルにアーモンド、イタリアでは珍しく生で食べるムール貝から
ポドリコ牛など名物と言われる食材がありますが、一般的な食物でも

どの地方より圧倒的に素材の風味が濃い!そんな素材から作る料理

は単純でも感涙するおいしさ。プーリアにしばらく滞在し、ローマに戻る

と何もかもの味が薄く感じます。野菜も肉も味が薄い。「プーリアで舌が

やられた!」って感じです。ただ単に濃いのではなく食感や香りにも迫力がある。
この地ではそのへんの雑草を引き抜いて食べてもおいしい感じです。
たとえばおいしいジャムひとつ作るにしても、ローマや他の地であれば
まず質のいい果実を探すことから始まり、そして砂糖を入れて煮込み
ますが、プーリアであればそのへんの野原に成ってる木いちごをつんで
砂糖も入れずに煮込んだだけで、極上のジャムができるというような
恵まれた地面があるのです。調味料も添加物もなし。
エコにビオ。この地でそんな言葉は無用です。

ローマから車で6時間半。アドリア海側のちょうどバリとブリンディシの間
SAVELLETRIサッヴェレートリという小さな漁村に到着。海岸には
深夜というのにたくさんの家族連れがバーベキューをしていました。
昼間は暑すぎるので夜中にピクニックをしているのでした。
小腹がすいたので、名物のタコを食べに。

海岸の上にそのままプラスチックのテーブルとイスが置かれただけの
ものすごいローカルスタイルのレストランでタコのグリルをモリモリかぶり
つき!タレはオリーブオイル、塩コショウにレモンとお酢を混ぜたもの。
冷えたビールと波の音。極楽ー!

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