オリーブ収穫2010&『LA PINETA ラ・ピネータ』
ローマから車を北に走らせ1時間。
今年もサビーナにある無農薬栽培の某オリーブオイル生産者を訪問。
昨年以上の豊作となった今年のオリーブ。
前回訪問した時はまだ3月で、ちょうどそら豆の苗が紫の花を咲かせた
ところで、肥やしとして土に植え込んでいるところでした。
その自然の肥やしをたっぷりふくんだフカフカの土に、今度は大きな網
がひかれ、色とりどりのオリーブの実が。
雨が降れば収穫ができないので晴天の日にはできるかぎりの人手を
集め手際よく収穫していきます。
農家の人たちはこのナイロンの網はオリーブオイルの品質をあげた画期的
な発明で、網ができる前は地面に一旦落ちた実を拾っていたので土が実に
入り込み、オイルも土臭い味がしていたそうです。
網ができたことによって、実は土に一度も触れずにオイルになることができる
のです。
このメーカーではオイルのフレッシュさを大切にしているので収穫から
8時間という超短時間で搾油します。
左が今年のオイル、右が昨年のもの。同じ木、同じ作りかたをしても
これだけ色が違うのです。本当にその年の気候がそのまま反映されて
自然のままに作られていることがわかります。
今年のものは青リンゴやナッツのほのかな香りがあり、喉越しはピリッ
と辛くクロロフィルの青さを感じました。
農園を訪問したあと、生産者の方たちと近所のトラットリア『LA PINETA』へ。
みんな早朝からよく働いておなかがぺこぺこです。
サビーナ地方はペコリーノチーズの名産地でもあり、新鮮な作りたて
のチーズが前菜に。ここのリコッタはちょうど作りたての豆腐のような
まろやかさと甘さがあるのです。
出ました、ポレンタ。豚肉とソーセージを煮込んだトマトソースで。
「できるだけ少なめに!」と5回くらいお願いしたのにこの量。
でもポレンタはとろとろでやわらかく、煮込んだ豚肉とするっと
おなかに入っていきました。
このトラットリアの名物は炭焼き。
お店の一角でおじさんがどんどん肉を切っては焼いていきます。
豚のロースト、搾油したばかりのオリーブオイルをたっぷりかけて
いただきました。
牛のロースト、肉の味がしっかりあるので塩とオリーブオイルだけで
充分おいしい。
ソーセージも炭焼きにかぎりますね。この香ばしさ。
赤ワインがすすみます。
ボリュームたっぷりのランチの後、「よっしがんばるぞー!」と言って農家の
おじさんたちはみんなまたオリーブ園に戻っていきました。
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