ウンブリアレストラン - UMBRIA LOCALE

2014/08/18

ウンブリアの天空へ

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夏季バカンス真っ只中のイタリア。
お盆時期をローマで過ごすのは久しぶりですが、店、BAR、レストランは観光地
以外は閉まってるし、バスだけでなくタクシーも半減。毎日おなじみのニュース
キャスターも、ゴシップ欄をにぎわせている政治家も、そのパパラッチも、売り出し
中の芸能人も、実業家も失業中の若者も、大人も子供もネコも杓子も魔法にかけ
られたように同時に街から姿を消してしまいました。
誰もいない街にいるとかえって不便、ということもありみんな逃げるように避暑地
に引き上げていきます。
8月2週目から3週間くらいはイタリアは”停滞”します。国が”停滞”することがで
きないから日本人はバカンスが取れないということろがありますが、イタリア人は
それが平気どころか、家族とバカンスが人生で何より大事なので停滞の習慣は
根強く守られています。
仕事に支障が出ようが、国が停滞しようが、みんな何がなんでも自分の人生を
1年に1度リセットするんですね。(2度、3度リセットする人もいますが。。)

今年はそんな停滞中の不便このうえない首都にいることになったのですが
日曜日だけ抜け出してお隣のウンブリアへ。

ウンブリアが大好きなところはなんと言ってもその地味さ。素晴らしい大自然と
歴史遺産、イタリアを代表する郷土食材があるにもかかわらず、トスカーナほど
観光化されず、外国の資産家に土地を買い占められることもなく、昔ながら
のよさがそのまま保たれています。
ローマからウンブリアへの道中は、オリーブの木でいっぱいの山々やひまわり
畑など、おとぎ話の世界に入り込んだような風景が続きます。
そして車の窓を通して目に入ってくるのが、山のてっぺんの城壁の町。
遠くに見える山の上にちょこんとのっかっている中世の小さな町がたくさんみられます。
昔の人がどうやってあんなところに建物を建てられたのか、そこにどんな暮らし
があるのか、どんな人が住んでいるのか興味そそられます。

車で山道を登りきり、まずは「LABROラブロ」という人口360人の町に到着。
道から家の壁、全て石ころでできています。

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石造りの家々は、完璧に手入れされた色とりどりの花や植木で埋め尽く
され、ここはおとぎの国か?映画のセットか?と目をパチパチさせながら散策。

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「レストラン?BAR?」と思って前を通るとなんと市役所。
このオシャレなテーブルは何?このエレガントな門構えは何?

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極めつけはコレ、ラブロ村の紋章。イノシシとどんぐりの木!
どういう由来があるのかわからないけれど、なんかこれだけ見てもいい村
だなー。

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こんななんとも言えないステキなレストランも見っけ。
次回はここに来るぞー!

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思いがけず訪れたこの村のあまりのシュールなかわいさに呆然。
15分もあれば一回りできてしまう村。全部石と花でできている村。
イノシシが紋章の村。まさに”平和”を絵に描いたような村ラブロ。
レストランが2軒ほどだけあってバールにはおじいちゃん、おばあ
ちゃん達みんな自分の愛犬を連れて座って長々とおしゃべりしていました。

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ラブロを抜け、山道を行くと“RACCOLTA DI TARTUFI RISERVATA”
という看板が。”トリュフ収穫私有地につき立ち入り禁止”ということ。
ウンブリア名物の黒トリュフが採れるんですね。

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天空の城ラピュタみたいな村がまた1つ車の窓越しに見えてきました。
ここは「BUONACUISTO ブオナアクイスト」というさらに小さい人口70人
の村。

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わーこれまたシュールな村の入り口!テンションあがるー。
ちなみに村にあったお店はこの1軒。食べ物から雑貨まである、なんでも
屋さんですね。

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この村、なんせ山の上に建っているので360℃どこからもウンブリア
の大自然が見渡せます。
で、個人宅がこのように山の絶壁にたっていて、パノラマを楽しむごとく
みーんなテラスをつくっているんですね。
絶景を背にしてバーベキューパーティーをする家族。

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お隣さんはプールまでつくっちゃいました。
これホテルじゃなくて個人宅。

この村にはこの村の治外法権があるかのごとく、私道と市道に
境がありません。みんな外にミニテラスをつくって村全体が1つの荘園のように
なっていました。そしていろんなところから漂ってくるバーベキューの匂い。
今まで過去にもシチリアの田舎なんかで道端に堂々とソファーやテーブルを
置いて勝手にリビングルームをつくっている光景をみましたが、それはもっと
”荒らされた”ような状態でした。
この村はなんというか、みんなで住みやすいように村を全体的に構造改築した
みたいな雰囲気。村中の人がこぞってセンスのいいガーデニングをしているのも驚き。
そしてだれもが「ボンジョルノ!」と笑顔で声をかけてくれるのです。

前者の「ラブロ村」の中世のテーマパークみたいなエレガントさはないものの
”自分の村全体がそのまま自分の家”みたいな村への愛着が感じられて
ここはかなり気に入りました。
イタリア広しといえどこんな村はない。

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「ブオナアクイスト村」の締めくくりはピエディルコ湖のパノラマ。
この雄大な景色に言葉はなく、ただただ心が洗われるよう。夕焼けの

雲の形、色、光景を目に焼き付けてローマへもどりました。





















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2013/07/10

ウンブリア地ビール『FABBRICA BIRRA PERUGIA ファブリカ・ビッラ・ペルージャ』

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BBQパーティーの翌日はチェーザレの別荘からすぐ近くにある
お気に入りのプチホテルへ。前日の酒を抜くべくプールでひと泳ぎ。

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昨日あれだけ食べたのに、またまたおなかがすくのは澄んだ
空気のせいか?
ウンブリアの郷土食材をふんだんに使ったお料理が堪能
できるのもこのホテルのいいところ。
ランチはカルボナーラ風手打ちパスタ、サマートリュフ添え。
こっくりとした卵の黄身と黒トリュフのハーモニー。好きだなーこのコンビ。

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ソムリエのルカがすすめてくれたペルージャ産の地ビール
『BIRRA PERUGIA ビッラ・ペルージャ』が目の覚めるような
おいしさ。
グラスに顔を近づけるとほんのりバナナの香り。甘みのあと
にキリリとした苦味がここちよい飲み越し。
ウンブリアの白ワインもいいけど、30度を超えた日差しの下
では冷えたビールがうまい!

一度訪れてみたいこのビレイフィーチョ。またウンブリアに
来る理由がひとつ増えました。

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2012/09/02

『LA CANTINA DI SPELLO ラ・カンティーナ・ディ・スペッロ』スペッロ

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ウンブリアの旅で絶対にはずせないレストランはココ『ラ・カンティーナ
ディ・スペッロ』。ウンブリアを知りつくす料理人サルバトーレが”一番
オススメ”といって紹介してくれたスペッロ村にある小さなお店。

古木を組み合わせた高い天井に、ろうそくのほんわりした明かりが渋い
色合いのアンティーク家具を照らしています。

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どのアングルを見てもインテリア雑誌から抜け出たようで、この
空間にいるだけでワクワクしてくるのです。お皿やカトラリーも独特です。
料理だけでなくこういうのもレストランの醍醐味なのに、なかなかここまで
センスのいいお店は少ないのです。

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地元白ワインのグレケットを注文してから、まずはサルバトーレから
「これは絶対に食べて!」と言われていた黒トリュフのオムレツ。
おそらく人生で食べたオムレツで一番おいしいと思われた一品。
ふわふわ、でもしっかりとした卵の味もさることながら、上にのっている
サマートリュフのソースがすばらしかった。一見よく食材屋さんに売って
いる瓶詰めのトリュフのペーストに見えるのですが、そうではなくトリュフ
を細かく刻んでありガリガリとした食感がありオリーブオイルと絡まった芳香が
感動もの。これはサルバトーレの言葉通り絶品でした。

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キッチンにある炭焼き釜で焼いた地鶏。単純に焼いただけなのに
このジューシーさと香ばしさ。シンプルな料理でしたが満足。

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ちょっと珍しいメニューだったので興味本位で注文したのがコレ。
小タマネギの甘辛煮。お酢と砂糖で煮込んだような料理でした。
ちょっと味が濃すぎましたが、それでもこういった他店にはない
メニューをいれているのは二重丸。
このお店のメニューは毎日変わるので紙1枚にコピーしただけのも
のなのですが、独特性のあるおもしろい料理ばかり。いい仕事してます。
イタリアのレストランは一般的にメニューが定番ものばかりなので
こういう店は「オッ」と思わせるのです。

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最後にカスタードプリン。これも美味。

ディナーを終え外に出ると人が並んでいました。
やはりいいお店のことはみんな知ってるのですね。

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それにしてもスペッロはいまだに中世の空気が流れていてタイム
マシンでスリップしたような錯覚になるほど。
石造りの家が並んでその壁沿いにいろいろな木々や花々が生き生き
と咲いています。
レストランからブラブラ歩いているとこんな光景が。
外で涼みながらおしゃべりしているおばさん2人とその番犬をしている
かしこいワンコ。
これほどステキな街なのに観光客であふれているわけでもなく、ツーリ
スト向けメニューがあるわけでもなく、地元の人が普通に生活しています。
こういうところもウンブリアならではでよい!
また秋にも絶対に来たい場所。

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LA CANTINA DI SPELLO
ラ・カンティーナ・ディ・スペッロ

Via Cavour 2  06038 Spello Umbria
Tel 0742651775

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2012/08/19

VACANZA IN UMBRIA ウンブリアでひと休み

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ローマから車で2時間、ウンブリアのトーデイ郊外にあるお気に
入りプチホテルへ。
リゾートであれば個人的にはどちらかというと同じ中部イタリアの
トスカーナよりウンブリアが好き。トスカーナの田舎もいいけど
いい場所ほど海外の資産家に買い占められているし、観光客も
やっぱり多い。それに比べウンブリアはまだまだ下火。その地味
さがいいのです。そんな地味な場所に隠れるようにしてポツンと
佇むこのホテル。トーディーの街が見えるプールでひと泳ぎした
あとはサウナとジャグジー、マッサージのある室内スパでリラックス。

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もうひとつこの地が好きな理由はもちろん食べ物。
ウンブリアはイタリアでも屈指のオリーブオイル名産地。
このあたりは一面うすいモスグリーン色に染められたオリーブ畑
の丘がどこまでも続きます。近郊には『サグランティーノ』という
DOCG赤ワインで有名なモンテファルコ村もあり、もうすぐ収獲と
いう畑には黒いブドウの房がいまにもおちそうなほど見事に実って
います。オリーブオイル街道にサグランティーノ街道。ウンブリア
全体がおいしい地面のパッチワーク。

ここは13部屋からなる小さな宿ですが、ソムリエもいるしっかりした
レストランがあり、近くに別荘を持つ友人チェザレ夫妻と一緒にディナーへ。

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チェザレが別荘のセラーから持ち込みしたブルゴーニュワイン2本。
CHAPUISの『CORTON CHARLEMAGNE 2007』にビオディナミとは知ら
なかったDOMAINE DE MONTILLEの『POMMARDPREMIER CRU LES
PEZELLORES 2005』。
このホテルのオーナーが生産しているモンテファルコのワインもある
というのに、もうサグランティーノは飲み飽きたというチェザレ。
常連なのでなんでもありです。

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前菜はズッキーネの花とモッツァレラ、トマトのオーブン焼き。
野菜はすべてホテルの菜園でとれたもの。
ホテルの周りに垣根ができるほど大量にたくましく生えている
ローズマリーやラヴェンダーもさりげなく料理にアクセントを出して
いました。

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ウサギのラグーのタリオリーニ。卵がたっぷり入った手打ち麺で
パスタの芯まで肉のうまみがしみこんでいるのは、麺を完全に
茹であげず、ラグーのソースの鍋で仕上げたと思わせる一品。
オイルが乳化してクリーミー。

このあと地元産チーズ盛り合わせで〆。

残念ながら京都に帰省できなかった今年の夏休み。
ちょっとこれで気分が晴れました。

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2011/08/17

AMELIA アメリア『LA MISTICANZA ラ・ミスティカンツァ』

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お盆休みはまたまたウンブリアへ。
今回はウンブリア南部、ローマからだと車で1時間半ほどあれば
たどり着ける小さな町アメリアへ。
前から気になっていたレストラン『ラ・ミスティカンツァ』にランチに
行ってきました。仕事でフードライターをしているイタリア人の友人に
「おもしろいから行って見て」と教えてもらったお店。料理の評判は
いいけれどあるガイドのコメントには「劇的にサービスがのろい」と
あり、ちょっと不安ながらも朝に予約の確認の電話。すると
「たぶん開けると思う。」という返事。半信半疑でアメリアに到着。
旧市街地に入る手前の広場にちょこんとそのお店がありました。
このレストラン、人に聞かなければ絶対に入らなかったよねーという
ような入り口。

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昔からあるお店と聞いていたので、勝手に木の古いテーブルとフィアスコ
がぶらさがっているような昔ながらのトラットリアを想像していたのですが
全く想像外の内装。おやおや部屋の奥にはDJブースが!?

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”WHITE PSICO NAGHT”!
ビールとケバブ飲み放題!
DJ夜23時より。
こんなポスターを入り口に見つけました。
昔ながらの郷土料理と思っていたトラットリアは、夜はファンキーな
パブになるのでした。
朝4時からコルネット(クロワッサンのような朝食に食べるパン)の
試食会とあります。ちょっとこのヘンテコさ、なんだかこのお店への
期待が膨らんできました。

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お店は2階建ての不思議な構造になっています。
暑いので2階の窓際の風通しのいいテーブルへ。
しばらくすると、今起きましたというような眠そうな顔のオーナー
ジョアンニさんが登場。昨日は朝までパーティーを開催していたので
一睡もしていないとのこと。でもジョアンニさん以外にスタッフがいる
様子もなし、1人で彼が料理+サービス?と友人達と顔を見合わせ
不安の笑い。

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まずは地元のワイン「UMBRIA IGT GRECHETTO グレケット」。
ちなみにこのお店は地ビールが150種類もあり夜はビール
パブに。ビールも捨てがたいのですが私達のランチにはジョアン
ニさんがオススメのワインを出してくれるということに。
うれしいのは、ボトルを開け1本テーブルの上に置いていって
くれ、消費した分だけ支払いをするというサービス。時々このやり
かたでサービスしているレストランがありますが結構自由に飲める
上気にいらなければ好きなときに他のボトルに変えられるのでなか
なかいいのです。このワイン、苦味が突出していてちょっとイマイチ。

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お料理もジョアンニさんのお任せということで、まずはブルスケッタ
が登場。「オレが作ったパンにオレの畑のトマト。地元のオリーブ
オイルさ」とのこと。このブルスケッタを齧った瞬間、友人4人で「おいし
ー!!!」の大合唱。パンはサクサクでやわらかく、なんといっても
トマトソースが極上。ブルスケッタといえば普通、バジリコと刻んだ
トマトが乗っているのですがこれは珍しくトマトソース。でも長時間
煮込んだような濃厚さはなく、フレッシュで甘ーいソース。まだ1品目なの
でみんなでおかわりしたい気持ちを抑えました。

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「これもオレが作ったパン」と言って今度はフォカッチャが出てき
ました。回りはカリッと香ばしく中がむっちりとした食感。ある友人
は今まで食べたパンの中で一番おいしいと発言。やめようやめよう
と言いながら料理がくる前からみんな何個も何個も食べてしまいました。

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前菜はウンブリア牛のカルパッチョ。下にはルーコラとレタス
黄桃のサラダ。この黄桃が甘くて塩気のあるカルパッチョと
よく合います。なんともフレッシュな一品。

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15分ほど待たされ「ジョアンニさんはどこへ行ったのかな?」と
思ったところで小走りで持ってきてくれたのがこの料理。
ズッキーナの花の中にモッツァレラチーズとくるみ、じゃがいもを
ペーストのようにして詰めたもの。これはオリジナル性があり味も
素晴らしいハーモニーで絶品。これには全員で唸りました。

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次にオススメしてくれたワインが、シチリアの自然派ワイナリー
「GUCCIONE グッチョーネ」の『NERELLO MASCALESE ネレッロ・
マスカレーゼ2009」。生産本数たったの4000本。同ブドウの
ロゼも飲んでみたい。このワイナリーのトレッビアーノも大好きです。

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このあたりからガイドに載っていた「劇的にサービスがのろい」
という言葉が暗雲のようにテーブルの上空にのしかかってきました。
なんせジョアンニさんが料理からサービス(ワインも含め)を全部
1人でやっている感じなのです。私達4人のテーブル以外には
もうひとテーブルの4人しかいないというのに、下ごしらえから
初めているのではないかというほど、次の料理まで30分近く
待たされるのです。ただ出てくる料理が全てあまりにおいしいので
文句を言う気にもならず、ただただフォカッチャを齧りながら待つ
という体勢。
というわけで料理が出てくると通常の倍以上の喜び。人間の心理って面白いですね。
こちらはトマトのライス詰。これは夏のイタリアの定番料理ですが
面白いのがミニトマトを使っているところ。おままごとみたいなかわいさ!
付け合せのポテトもしっとりと味が染みて美味。
ミントとピスタチオの隠し味も抜群。

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ワインを開ける間もこちらが返事する間もなくしゃべり続ける
ジョアンニさん。一睡もしていないのにすごいパワーです。
ワインをこよなく愛するジョアンニさんが次にサービスしてくれた
のがウンブリアの赤。

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「CASA PASTORE カーザ・パストーレ」のUMBRIA ROSSO
2005。カベルネ80%、メルロ20%。なんでもこの作り手が最近
大会社に買収されたらしく、かなりショックがっていました。
ジョアンニさんにとっては職人的な生産者のワイン以外は飲めないと
いう話がこれまた永遠と。次の料理は。。。

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またまた30分待ち。
この間にフォカッチャを食べてしまうのでかなりもうおなかが膨れて
きました。
やっとでてきた手打ちパスタ。麺の生地をうつところからやっていた
としか思えないのは、この異常な待ち時間とそしてこのおいしさ。
卵なしで打った麺に牛のホホ肉、生ハム、パン粉、タマネギなどを
細かく細かくきざんでからめたもの。畑で栽培しているというミント
もいい仕事しています。

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さらにまた拷問のような空白の30分。
レストランの客たったの8名でこれほど待たせるというのは一品
一品ごとに一から作っているからではないかという結論に達しました。
だからおいしいというのはありますが、それだったら自己満足の
世界だよね、プロじゃないよね、とフォカッチャを齧りながら合意。
こちらは2品目のパスタ、ラビオリ。中にはソーセージ、鶏肉、うさぎ
がペースト状になって詰められています。ソースはジョアンニさんの
畑のトマトとタマネギ。
これもまた忘れがたいおいしさ。
待ち時間の長さに食べる時間の速さ。

時計はもう3時。12時半にお店に着いて3時間近く。
このままのペースでいくと夜になるのでは、ということでジョアンニさんに
もうおなかが一杯なのでここで切り上げたい、と言うことを告げると「OK
すぐにデザートを持ってくるよ」といって店の奥へ消えていきました。

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ここからが長かったー。

きっとこれも一から、つまり凍らす前のところから作っていたと思います。
もうテーブルで寝ましたね。不貞寝。
30分以上たってでてきたアイスクリーム。
寝起きで食べました。
とうもろこしのアイスにベリーのソース。
これも有無を言わせぬ絶品でしたが、食べ終わって逃げるように店を
出ました。みんなもう待たされすぎてヘトヘト。
会計1人28ユーロなり。
決して高くはなくむしろ安いのでしょうが「また来よう!」という気には
なれませんでした。

イタリア中いろいろなお店に行きましたがここはちょっと並外れた
のろさ。食いしん坊の友達たちと体験したちょっと不思議なお盆のランチでした。

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LA MISTUCANZA ラ・ミスティカンツァ

Via delle Rimembranze 4  Amelia (TR)
Tel 0744982888

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2011/07/20

『TRATTORIA DA OSCAR トラットリア・ダ・オスカー』べヴァーニャ

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陶器の産地デルタから今度はべヴァーニャへ。
べヴァーニャはウンブリアの中でもお気に入りの町で昨年に
初めて訪れてからこれで3度目。

ランチは前から目をつけていたトラットリア『トラットリア・ダ・オスカー』
へ。ここはウンブリアの料理人サルヴァトーレの親友のシェフ、フィリッ
ポさんが経営するお店。

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まずは地元の白ワイングレケットをグラスで注文。
べヴァーニャ近郊にはモンテファルコというウンブリアのワイン
の名産地があり、たくさんのワイナリーが存在します。たいてい
どこもこの在来品種のグレケットの白ワインを生産していますが
『ADANTI アダンティ』のものが一番好き。
樽は一切使わず本当にシンプルなワインなのですが価格も良心的
で、気がつくとボトル1本が空になってた!というような飲みやすさです。
最近はいくつかのワイナリーでバリックで熟成したグレケットも出して
いますが、やっぱりこういうブドウのワインは昔からの造りのスタイルの
まま飲むのがいいなとつくづく思います。

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麦と夏野菜のサラダ。
アーモンドやスモモも入っていて暑い日差しの中食べるのに
フレッシュ感あふれる1皿。

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ウンブリアの名産といえばオリーブオイル。
今回ウンブリアをいろいろ周って新しい発見は『STRADA DELL'OLIO
DOP』といって『オリーブオイル街道』ができていたこと。
イタリアにはキャンティー地区やトレンティーノ州などでもワイナリーが
たくさん所在するところには”ワイン街道”と呼ばれる地域が見られ
そこに郷土料理のお店や農園ホテルがたくさん集まりグルメ観光が
楽しめるようになっているのですが、オリーブオイルの街道というのは
イタリアでもここが唯一。
たしかにウンブリア一帯にはワイナリー以上にオリーブ農家が存在し
ています。
どこも小さな農家ばかりで高品質のオイルを生産しており、今後この
オリーブ街道を訪れるグルメツアーというのも人気が出てくることと思
います。
『トラットリア・ダ・オスカー』でも数種類のオリーブオイルがボトルごと
テーブルに用意されていました。この中では『CASA GOLA』(写真左)

のちょいとクセのある辛い味わいが気に入りました。

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夏の黒トリュフのタリオリーニ。
たーっぷりと黒トリュフがかかっていてなんという芳香!
手打ち麺もしっかりした歯ごたえで大満足。

やっぱりウンブリア大好き!と痛感した週末の旅。
楽しかった!

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TRATTORIA DA OSCAR トラットリア・ダ・オスカー

Piazza del Cirone, 2, Bevagna
Tel 0742622510

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AZIENDA AGRICOLA ADANTI

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2011/07/18

夏のウンブリアの週末 続編

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ウンブリアに来たもう1つの楽しみはトーディ近郊にあるお気
に入りのプチホテル。
部屋数の少ない本当に小さなホテルですが、回りは見渡す限り
の緩やかな丘陵。ブドウ畑やオリーブ農園、そしてこの季節は
ひまわりの畑が満開で、緑と黄色のパッチワークでできたような
丘が広がり、景色はまるで風景画そのもの。
このホテルでもワインやオリーブオイルが作られています。

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そしてこのプール!周りはブドウとひまわり畑。
正面には城壁の街トーディーが見えます。
聞こえてくるのは鳥の声のみ。
誰もいないプールでこの自然の中の静寂を独り占めしました。

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部屋の窓からの景色。

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トーディの街を照らす夕焼け。
1秒ごとに景色が変わります。

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翌朝。
トーディーから車で15分ほどのところにあるデルタという陶器の町へ。
デルタは半日もあれば町全体を観光できるほど小さな町ですが
ここの陶器はイタリアを代表する工芸品として海外にもかなり
輸出されています。
街の入り口には陶器でできた地図がありました。

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標識から表札、広場のベンチ、なにもかもが陶器でできていました。

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陶器のお店には必ず小さな工房があり店内で実際に職人
さんが作っているのを見ることができます。

見所いっぱい、おいしいものいっぱいのウンブリアの旅まだ
まだ続きます。


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2010/12/28

『ENOTECA OBERDAN エノテカ・オーベルダン』TODI トーディ村

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ウンブリア最終日はトーディへ。
このなだらかな丘陵に幻想的にうかびあがるトーディ。
その景色はどこを写真にとっても絵葉書のような美しさ。

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トーディの入り口で迎えてくれるのは「サンタ・マリア・デッラ
コンソラツィオーネ教会」。雲空の下にも映えるこの教会、中では
ちょうど結婚式が行われていました。
ウンブリアからローマ入りをする前にトーディでランチをしようという
ことになり、またまたサルヴァトーレに電話してみました。
この村のオススメのお店を聞いたところ、1秒の考える間もなく教えて
くれたのが『エノテカ・オーベルダン』。村のすぐ入り口にある小さな
誰かのお宅のようなかわいいお店です。

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この外観だけでもワクワクしてきます!
外に張り出してあるメニューを入店する前に読む楽しさ!

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赤毛の女性オーナーのエレナさんが経営する家庭的なお店。

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エレナさん自らが今日のグラスワインをオススメしてくれます。
そして本日のメニューもシェフである彼女がおいしそうに説明
してくれました。

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プリモはイワシとタマネギのスパゲッティ。
本日は新鮮なイワシが手に入ったと聞いてこのメニューを選びました。
具はこの2種類の素材だけというのにこのクリーミーさ。
パスタにもしっかり味が染み込んで。

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しばらくお肉が続いていたのでセコンドはタラのトマトソース煮込み。
これは典型的な地中海料理で大好きなメニューの1つです。
タラの身がしっとりとやわらかく美味。さすがサルヴァトーレオススメの店!

食事のあとサルヴァトーレにエレナさんのお料理がおいしかったと
お礼の電話を入れたら自分が褒められたように喜んでくれました。

 

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トスカーナと違いまだまだ観光化されていないウンブリアの田舎町。
知られざる小さな村の小さな料理店を発見する旅は、ちょっと病み
つきになりそうな楽しさでした。
田舎ならではの食材のおいしさ、古い郷土料理を”新しい”と感じるほど
新鮮な感動がありました。
今度は春の旬を味わいに来ようと心に誓い雨模様のトーディを後にしました。

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ENOTECA OBERDAN エノテカ・オーベルダン

ViaA. Ciuffelli 22  Todi (PG)
Tel 075 8945409

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2010/12/24

『LA CANTINA DI SPELLO ラ・カンティーナ・ディ・スペッロ』SPELLO スペッロ村

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サルヴァトーレが「絶対にオススメの店!どうしても行くように」と予約
を入れてくれた『LA CANTINA ラ・カンティーナ』。べヴァーニャの『TRATTO
RIA DA OSCARトラットリア・ダ・オスカー』の予約をキャンセルしてまで
駆けつけたこのお店。
もし今「イタリアで好きなレストランはどこですか?」と聞かれたら、プーリア
の『CIBUSチーブス』とパルマの『COCCHI コッキ』に並んでこの料理店の
名前を答えます。
ここはちょっとどころかかなり感動した1軒。

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インテリア雑誌の中に入り込んだような店内。こういうお店って、料理は
ハズレという場合が実は多々あります。というかこのテの店は、ほとんど
が雰囲気だけというパターンです。この点でもここは例外!

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このお店の家具から照明、お皿やカトラリーもステキすぎ!

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サルヴァトーレの友達というお店の女の子のオススメワインを注文。
これがまた大ヒット!!!
TABBARINI タッバリーニ」というモンテファルコのワイナリーによる
サグランティーノ品種のロゼ『BOCCA DI ROSA -ROSE IGTボッカ・ディ
ローザ 2008』というワイン。サグランティーノは赤ブドウの中でも最もポリフェ
ノールの多い品種で、タンニンの重さに辟易するワインが多い中、この
フレッシュなロゼは新鮮な驚きでした。15%と高いアルコールですが
赤実フルーツの甘酸っぱい風味が口いっぱいに広がり、そのまろやかさ
は赤ワイン以上。高いアルコール度数にもかかわらずとても飲みやすく
こんなおいしいロゼがモンテファルコにあるなんて!

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メニューを見てまたまた感激!肉やきのこ料理が中心のこの地方の
独特の郷土料理がズラリ!
メニューを全部制覇したかったのですが、その中から心していくつか
の料理を厳選。
まずはオムレツの黒トリュフ添え。この卵の濃厚さ、コク、右に
出るものなし。黒トリュフと卵の相性って抜群ですね。

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イノシシ肉のタリオリーニ。
これも手打ちの麺のコシ、肉のうまみ、具と麺の絡み、もうなんとも
言えず絶品でした。ロゼワインがどんどんすすみます。

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こちらはサルヴァトーレが「絶対に食べて!」と強制的にもうオーダー
されていた一品。
子山羊とアーティチョークの煮物。
メニューを言葉にするとなんのこともないシンプルな料理なのですが
肉のおいしさ、アーティチョークのおいしさが時間差でじわじわやってくる
感涙もの。これはちょっと忘れがたい料理。
このテリトリーを色濃く表現する素材のレベルが普通でないのです。

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感動はまだまだ続きます。
デザートのシャンテリークリームの木いちごソースかけ。
このクリームの軽やかさ!なめらかさ!
こんなデザート見たことない!

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胃が許すなら、まだまだ注文したい、味見してみたい料理はいくつか
あったのですが、地元のサグランティーのグラッパで今夜はおしまい。

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ウンブリア産の”白”トリュフをたまたま生産者が持ってきていて
キッチンやホールのスタッフみんなでその芳香や形を楽しんでいました。

「素材の迫力を感じるシンプルなのに極上においしい郷土料理」を
出せるお店ってなかなか全国的にありそうでありません。特にミラノや
ローマなどのイタリアの都会では本当にない。
実は「ラ・カンティーナ」に行った日は胃が弱っている状態だったの
ですが、それでもガツガツ食べてしまったほどおいしかったのです。
目と舌だけでなく、弱った胃も喜ぶ「ラ・カンティーナ」の料理!

近いうちにまたウンブリアにこなければならない理由がひとつ増えました。

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RISTORANTE LA CANTINA DI SPELLO
リストランテ・ラ・カンティーナ・ディ・スペッロ
Via Cavur 2 - 06038 Spello (PG)
Tel 0742 651775

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2010/12/13

『LA BOTTEGA DI ASSU ラ・ボッテガ・ディ・アッス』BEVAGNA べヴァーニャ村

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9月にこの村を訪れて大好きになったこのお店『ラ・ボッテガ・ディ・アッス』。
べヴァーニャ村の広場を見渡す絶好のローケーションにある3テーブルだけ
のトラットリア。
”アッス”とはこのお店の美人オーナーのアッスンタさんのあだ名。
店名は”アッスンタの工房”という意味。
このアッスンタの工房は壁中ぎっしりと本が天井まで積まれていて入ると一見
本屋さん。さらに本の間にはところ狭しと素敵な陶器がぎっしり並んでいます。
ミニマリズムとは正反対の物だらけのお店。
テーブル席を確保するよりも自分らしい空間を作りたかったというアッスンタさん
のおうちに招かれたような気分になるお店なのです。

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午前中は村一番の肉屋『DA TAGLAVENTOラ・タリアヴェント』で
さんざんいろいろなサラミを試食&購入したので、テーブルにつくなり
喉を潤すべく、早速フランチャコルタを注文。
「AZIENDA AGRICOLA UBERTI社」の『COMARI' DEL SALEM』はシャル
ドネとピノ・ビアンコを使い48ヶ月熟成。力強い発砲とエキゾチックなフル
ーティーさが印象的。

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「今日は面白いメニューがあるのよ!」とアッスンタさん。
「ラプンツォラのサラダ。」
「ラプンツォラ???」
聞いたことのない名前の野菜。
これにウンブリア産の搾りたての新油とバルサミコ酢をたらしたもの。
ミニ大根みたいな根っこがついた奇妙な形の野菜です。
形が似ているのでルーコラみたいな味を想像しましたが、食べてみると
苦味はなく甘い青々しい味わい。なかなかいけます。
こんな珍しい野菜を食べるのも楽しいものです。

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そしてこちらは地元でとれる名もない季節の野菜を茹でてにんにくと
ぺペロンチーノ、オリーブオイルでいためたもの。
野菜のメニューがおいしいのもこのお店が大好きな理由。

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フィノッキオとセロリのスープ。いかにも冬らしいメニュー。
野菜のやさしい味わいが口いっぱいに広がります。
ピリッと辛いオリーブオイルがよく合って、素朴ながら美味。

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黒トリュフのスパゲティー。
黒トリュフはウンブリアを代表する名物。
オリーブオイルというもう1つの地元の名産の融合した郷土料理。

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黒トリュフの芳香と味わいがみっちりとパスタの1本1本にしみこんで
またスパゲティーの茹で具合も絶妙。
もう一皿おかわりしたいほどおいしい!
久しぶりに感動した乾麺。

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デザートはカンパーニャ州はべネヴェントの伝統菓子トローネ。
クリスマス時期によく食べるこのお菓子は、卵白とハチミツ、アーモンドを
練り上げたコーヒーにとてもよくあう素朴な味わい。
最後にはサグランティーノの赤のデザートワインも注文、GINO PAOLI
ジーノ・パオリのJAZZを聴きながら時間の存在も忘れ。。。
お店のインテリアに料理、BGM、etc.etc...アッスンタさんのセンスのよい
おもてなしに、すっかり心酔したランチでした。

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LA BOTTEGA DI ASSU'
VINO E OLIO E CUCINA

Corso Matteotti 102
06031 Bevagna (PG)
Tel 0742 360978

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